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日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ(Dr.苫米地 2016年9月15日TOKYO MXバラいろダンディ) https://www.youtube.com/watch?v=tvzNqO6qsGI

「日本人は危機に気づかないのか」 産経新聞 2018.6.26


「日本人は危機に気づかないのか」

産経新聞 2018.6.26

明治大学名誉教授・入江隆則

https://www.google.co.jp/amp/s/www.sankei.com/column/amp/180626/clm1806260004-a.html

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第二次世界大戦後の日本人はアメリカ占領軍総司令官だったマッカーサーによって洗脳されてしまい、自虐的な東京裁判史観によって骨抜きにされてしまった。その結果、日本人は自分自身の目で歴史を見てそれを解釈するという、いわば「歴史の解釈権」を奪われてしまった。

日本の青年たちは自分たちが侵略国家の末裔(まつえい)であるかのような教育を受けさせられている。奇怪なことには、その方針をさらに推し進めたいという人々も、日本国内に存在しているようだ。

アメリカの衰亡とその終焉(しゅうえん)が人々に語られるに至って久しいが、その結果がどうなるかといえば、日米安保条約は存在していても、実質としては日本独自の力で大陸国家の中国と対決しなければならない時代がやってくるということだろう。

であるとすれば、日本人が先行してまず成し遂げておかなければならないのは、第1には当然ながら現行日本国憲法の改正であり、第2にはそのうえでの日本核武装の実現だと思う。しかし、この2つは戦後の日本で一部の人々によって真剣に語られることはあっても、一向に実現しなかった課題であり、明日にもわれわれが直面するかもしれない緊急事態には間に合いそうもない。

≪少ない先覚者に期待したい≫

逆に現行の日本国憲法があるからこそ、戦後70年間この国は平和だったのだというような誤った認識を持つ人々は今も存在する。日本国憲法こそがノーベル平和賞に値すると語る人もいるようだ。

また、日本人の核に対する感覚は非常に鋭敏である。このため、核搭載の潜水艦を日本近海に展開しておけば日本の安全保障は万全になるという、他の国であれば常識的な発想さえもが「夢のまた夢」であり、実現の可能性はないと考えなければならない。

今日の日本の未曽有の危機を醸成しているのは、実はそういう戦後の日本人の消極的な発想にあるのだといえるが、その種の卑屈な考え方はいまだに広い大衆的な支持を得ているように見える。だからこそ事態は完全に八方ふさがりなのである。

とは言いながら、私があえてこういう警世の文章を書いているのは、それでもなお日本政府の内外に、先覚者の存在を一握りでも期待したいからである。

150年前の幕末維新の際に、日本が近代国家としての最初の国難に直面したときにも、松下村塾の出身者などにわずかの先覚者がいて、それがやがては類を呼んで、日本が西洋以外における唯一の「近代化」を成し遂げる国となる基礎を築いた。いつの時代にも先覚者の数は少ないのであって、今再びその少ない先覚者たちに期待を寄せたいと思う。

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【正論】日本人は危機に気づかないのか 
産経新聞 2018.6.26
明治大学名誉教授・入江隆則
https://www.google.co.jp/amp/s/www.sankei.com/column/amp/180626/clm1806260004-a.html