アメリカにナメられ続けた日本の「悲しすぎる末路」 戦闘機開発でまた言いなりか… 週刊現代(講談社)2020.12.13

 

アメリカにナメられ続けた日本の「悲しすぎる末路」

戦闘機開発でまた言いなりか…

週刊現代講談社)2020.12.13

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78291

 


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米政府に煮え湯を飲まされた過去

 


だが、ここからが問題である。

防衛省には戦闘機開発をめぐり、米政府に煮え湯を飲まされた過去があるからだ。


1980年代に、F2戦闘機を日米で共同開発した際、米政府は米議会の反対を理由に提供を約束した飛行制御プログラムを開示せず、日本側の開発費が高騰する一因になった。

開発終了後も、米政府は機体製造への参画を言い出して譲らず、日本政府から受け取る製造費は開発費と同じ割合の40%を主張。


日本政府が折れて希望通りに支払った結果、約80億円で調達できる見込みだったF2は約120億円に高騰した。

エンジン1発のF2が、エンジン2発のF15戦闘機より高いのだ。


これで見合うはずがない。防衛省は調達機数を当初予定した141機から94機に下方修正し、計画より早い2007年に三菱重工業での生産を終えた。

その一方で、日本の先進技術による炭素複合材の製造技術が米国に流れ、米国はF22戦闘機やF35戦闘機に転用するちゃっかりぶりも明らかになった。


F2の生産終了後、三菱重工業で行っている戦闘機の製造といえば、F35戦闘機の「組み立て」である。

米政府が日本側に戦闘機の製造技術が流れることを嫌ってライセンス生産を認めず、部品を組み立てるだけのノック・ダウン生産にとどめたからだ。


愛知県の小牧南工場で生産されているにもかかわらず、米政府はステルス技術の流出防止を理由に検査棟を立ち入り禁止とし、完成検査は日本側を締め出して米側だけで行っている。

完成検査後の機体は米政府の所有となり、米政府は防衛省の購入価格を米国から輸入するより約50億円も高い約150億円の高値をつけた。


すると、安倍晋三政権は2018年に追加導入を決めた105機を「安い方」とすることを決め、追加分のF35はすべて米政府からの輸入となり、三菱重工業での生産は行われないことになった。

 


日本は自立した国家になれるのか

 

日本政府は面白いように米政府のワナにはまり、米政府の言いなりである。

その反省から、防衛省は今回の次期戦闘機の開発にあたり、「わが国の主体的判断で改修や能力向上ができる改修の自由度」を条件にひとつに入れた。


日本で開発したり、生産したりしながら、米政府の意向で満足に改修できなかった過去を打ち破ろうというのだ。

また、国内企業参画を目指し、国内産業基盤を維持するために「適時・適切な改修と改修能力の向上」と「高い可動率の確保および即応性向上の観点から、国内に基盤を保持しておくことが必要」とした。


第2次安倍政権になってから、米政府の武器商法である「対外有償軍事援助(FMS)」に基づいて、米国製武器の「爆買い」をした結果、米政府に支払いを済ませているのに武器が未納となっているケースが2017年度末で約349億円に達することが会計検査院の報告書で明らかになっている。

米政府に主導権を握られると米側の都合が最優先され、次期戦闘機が肝心なときに稼働できない事態に陥ったり、適時・適切に改修もできないようになったりしては、お話にならない。


防衛省幹部は「わが国が主導する開発プロジェクトの中で、どのような形での国際協力を活用するかがカギになる」と話す。

今回、選定されたロッキード・マーチン社は三菱重工業の下請けとして、同社や防衛省が必要と判断した範囲内の業務のみに従事する「脇役」に留め置くという。


米政府の言いなりになるだけの不適切な主従関係を見直し、自立した国家になれるのか、次期戦闘機の開発を通して、日本の覚悟が問われている。

 

 

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アメリカにナメられ続けた日本の「悲しすぎる末路」
戦闘機開発でまた言いなりか…
週刊現代講談社)2020.12.13
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78291