■グーグルが握っているあなたの「個人情報」
東洋経済(2018/06/06)The New York Times(執筆:Brian X. Chen記者、翻訳:藤原朝子)
https://toyokeizai.net/articles/-/223696
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グーグルはフェイスブックよりもずっと多くの個人情報を持っている。
それなのに、フェイスブックのような厳しい批判にさらされていない(もちろん最近フェイスブックが批判されているのは、同社が不正に個人情報を流出させていたからなのだが)。
なにしろ私たちは、ありとあらゆる場面でグーグルを利用している。
ネット検索はもとより、メール(Gmail)、カレンダー(グーグル・カレンダー)、地図(グーグル・マップ)、写真アルバム(グーグル・フォト)、動画投稿・閲覧(YouTube)、スマホのOS(アンドロイド)、そしてブラウザ(グーグルクローム)でもグーグルを使っている。
一般的なフェイスブックのユーザーが投稿する赤ん坊の写真やコメントよりも、はるかに幅広い。
・フェイスブックの12倍の情報量
それなのになぜ、グーグルの個人情報収集が批判されることは少ないのか。
この疑問に答えるため、私はまず、グーグルとフェイスブックが保有する私の個人情報をすべてダウンロードして、比較してみることにした。
まずわかったのは、グーグルは私について、フェイスブックの約12倍もの情報を持っていたことだ。
ただし、驚くような情報は少なかった。
グーグルが持つ情報のほとんどは、写真、文書、メールなど、私自身がグーグルのプラットフォームに置いたものだったのだ。
一方、フェイスブックに関しては驚きがたくさんあった。ダウンロードしたファイルには、私の連絡先を知っている企業500社のリストや、何年も前に削除したつもりの人を含む「友達」リストがあったのだ。
グーグルの場合は、不安ならいつでも、特定の情報(たとえば過去数年間に開いたAndroidアプリなど)をグーグルのシステムから削除できるとわかった。
ところがフェイスブックの場合、私の閲覧記録の多くは完全には削除できないことがわかった。
グーグルは何年もかけて、ユーザーが自分の情報をダウンロードできるツールを開発してきたと、広報担当のアーロン・スタインは言う。
「ユーザーは、グーグルにある自分のデータを簡単に把握し、管理できるべきだ。グーグルでは、このツールを使って自分にとって最適のプライバシー管理をするようユーザーに奨励している」。
グーグルやフェイスブックといったテクノロジー企業は、とてつもなく大きなパワーを持っている。
それは、彼らが保有する個人情報の量と比例する。
だから、これらの企業が持つあなたの個人情報を定期的にチェックして、取捨選択することを強くお勧めする。
(中略)
グーグルがあなたのどんな情報を集めているかわかったら、グーグルに保管されているのは不快だと思う情報をピックアップしよう。
これは人によって違うはずだ。
私の場合、グーグルのサービス経由でないウェブ閲覧履歴をグーグルが集めているのは嫌だと思った。
また、アンドロイド・アプリの使用履歴をグーグルが集めているのも、行き過ぎだと感じた。
そこで、「マイ・アクティビティ(myactivity.google.com)」にアクセスして、「広告」の全履歴と、アンドロイドに関する全データを削除することにした。
ついでに、グーグルの音声アシスタントの使用履歴と、グーグル・ニュースとグーグル・クローム経由のウェブ閲覧履歴も削除した。
だがそこで、はて、と思った。
ここで「削除」を選んだら、そのデータはグーグルのシステムから完全に消去されるのか、それとも目に見えない場所に隠されるだけなのか。
「Googleが収集したデータの保持」というページを見ると、ユーザーが削除したデータがグーグルのサーバーから消去されるか、「匿名化された状態で保持」されるかは、グーグルの削除方針によって決まるという。
つまりそれ以降はユーザーにはどうにもできない。
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■グーグルが握っているあなたの「個人情報」
東洋経済(2018/06/06)The New York Times(執筆:Brian X. Chen記者、翻訳:藤原朝子)
https://toyokeizai.net/articles/-/223696