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日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ(Dr.苫米地 2016年9月15日TOKYO MXバラいろダンディ) https://www.youtube.com/watch?v=tvzNqO6qsGI

■安倍首相、国民はアベノミクスを認めてません 東洋経済 2013/07/26 ぐっちーさん : 投資銀行家

 

■安倍首相、国民はアベノミクスを認めてません

東洋経済 2013/07/26 ぐっちーさん : 投資銀行

https://toyokeizai.net/articles/-/16267


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参議院選挙に勝利したことで、安倍晋三首相は、これでアベノミクスに象徴される経済政策が支持された、背中を押された、と発言していますね。

みなさん、本当にどうなんでしょうか?

 

・日本の輸出依存率は、わずか15%しかない


まず円安です。

私は自分の著作(→ぐっちーさんの新著はこちら)でも何度も書いていますが、日本は輸出依存率がわずか15%しかなく、大部分は輸出とは関係のない内需企業なのです。

上場企業約3500社のうち、海外売上比率が50%を超える企業は僅か250社程度です。

ですからこの円安で確実にメリットがあったのはその250社に限られると言ってもいいわけです。

大手新聞は円安による輸出増加によって景気が回復と謳うわけですが、残念ながら輸出は期待ほど増えておらず、貿易赤字も高止まり。

一体どう釈明をするのでしょうか??

これは当たり前の話で、輸出のほぼ半分は円建て決済なのです。

一方輸入の70%はドル建てです。

そうなるとどうなるか?

 

・生活品は、値上げの嵐が吹いている


これは小学生でもわかることですが、円安によってメリットがある輸出部門は極めて限られており、一方円安によって値上がりしてしまう輸入品が続出するという状態になります。

現に、ガソリンからツナ缶に至るまで生活品は値上げの嵐です。

実際私がいま仕事をしている東北ではガソリンをはじめ、燃料費が高騰、すでに漁船は燃料費に見合わないため漁にも出られない状態です。

夏でこの状態ですから、冬になったらどうなるでしょうか。

ハウス物の農産物はすべて灯油をたいて温めているのです。

今年の冬場の野菜の値上がりは必至でしょう。

つまり円安でメリットを得ているのはほんの一握りの輸出大企業なのです。

そしてその円安による収益を広告宣伝費につぎ込むため、テレビ、新聞などのジャーナリズムは実に批判しにくい、という構図が出来上がってしまっています。

私の友人の某民放のディレクターもなかなか表だって円安を批判しにくい・・・とこぼしていました。

 

日経平均株価は、日本経済を映していない


日銀短観を見ても、プラスになったのは大企業製造業のみ。

中小企業のDIはいまだにマイナスなのです。

企業数で見れば99.7%、雇用で見ても70%は中小企業によって占められているのが日本経済の現状なのです。

円安によって痛むのは中小企業とその従業員です。

これでも安倍晋三首相は、まだ経済政策に支持を受けたと言い張るつもりなのでしょうか?

株高も、要するに日経平均に採用されるような大企業の株が上がっているということだけで、その内実は輸出に傾斜した大企業の株がインデックスに多数入っているわけで、日経平均が日本経済を映しているなどと思ったら大間違いでしょう。


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安倍首相、国民はアベノミクスを認めてません
東洋経済 2013/07/26
ぐっちーさん : 投資銀行
https://toyokeizai.net/articles/-/16267