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日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ(Dr.苫米地 2016年9月15日TOKYO MXバラいろダンディ) https://www.youtube.com/watch?v=tvzNqO6qsGI

■「節電しないと今夏、大停電」はウソ、火力・新エネルギーで電力需要は賄える 東洋経済 2011/06/22

 


■「節電しないと今夏、大停電」はウソ、火力・新エネルギーで電力需要は賄える

東洋経済 2011/06/22

https://toyokeizai.net/articles/-/7255


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原子力発電所の停止で大停電がやってくる--。

今夏は原発事故を起こした東京電力だけでなく、九州電力玄海」のように、定期点検中の原発も再運転が危ぶまれており、全国的に電力不足に陥るという予想が台頭。


東電管内などでは、家庭や企業に対して「一律15%」の節電を要請する構えだ。
 
が、一部では「夏の停電説は、原発が必要なことをアピールするプロパガンダではないか」との見方が広がっている。


というのも、電力会社が発表する供給能力が、徐々に、だが確実に拡大しているからだ。

東電の場合、今夏のピーク時電力需要予測は5500万キロワットとしたうえで、震災直後に「供給能力は7月末時点で4650万キロワット程度。約1000万キロワットも足りない」と発表。


家庭や企業間で恐怖心が広がった。

ただその後、休止中の火力発電所などを立ち上げることで供給能力が回復。


現状では、8月末の供給力予測は5620万キロワットと、すでに想定需要を上回っている。

事故当初は、被災した発電所をどの程度再開させられるかわからなかったにせよ、「こんなハイペースで引き上げられるのは、もともと能力を隠していたと勘繰られても仕方ない」(業界関係者)。


そもそも、3月に行った計画停電は、原発に加え火力発電所が被災したことによる供給能力の低下の影響も大きかった。

「頑張れば停電しなくて済む日もあったはずだ。東電や政府は、その情報を正確に伝えずに、世論を操作したのではないか」と、名古屋大学大学院環境学研究科の高野雅夫准教授は指摘する。

 

原発依存が招いた停電


一方、政府の要請によって浜岡原発の全原子炉を停止した中部電力では、2011年度に占める原子力の電源構成はわずか12%。


原発を止めたとしても水力と火力だけで3000万キロワットの設備容量があり、今年のピーク容量見通しは賄える」(高野准教授)。

原発停止による電力供給への影響は、各電力管内でも微妙に異なるが、「全国でかなりの原発が止まっても、火力で賄える」と、原子力資料情報室の西尾漠共同代表は言い切る。


西尾氏によると、昨夏のピーク需要量約1.8億キロワット(原発を持たない沖縄電力を除く9社合計)のうち、原子力が担ったのは計算上、わずか1500万キロワットで、約1.6億キロワットは火力や水力が担った。

今夏は需要が昨年を下回ると見られるほか、火力を増強しており、原発による発電量が相当絞られても堪えられる計算になる。


冷夏だった09年は、原発をまるで使わずに最大電力が賄えたという。

夏場のピークといっても、「実際は夏場の数日間、しかも数時間程度。


その9割は事業所が使用する。工場の休み時間を1時間ずらすなど、ピークを下げるやり方はいくらでもある」(高野准教授)。

一方、近年電力消費量が増えてきた家庭部門でも、「電気湯沸かし器など電力消費量の多いものを使うのをやめればバブル期の水準にまで消費量を落とせる」。

 

・風力で原子力を賄える?


とはいえ、原子力の代わりに石油を使った火力発電量を増やすことは、二酸化炭素(CO2)の排出量の増加にもつながる。


こうした中、新たなエネルギー源を模索する動きも出そうだ。

風力発電の発電量ポテンシャルは19億キロワット--。


4月末、環境省が発表したある調査結果が、関係者の度肝を抜いた。

タイトルは「再生可能エネルギーポテンシャル調査」。


風力や太陽光など日本における再生可能エネルギーの潜在発電力を試算したところ、風力発電は現状の約760倍という驚愕の結果が出た。

もっとも、日本風力発電協会によると、潜在力が高い地域は北海道や東北で、可能な設備容量なども加味すると、「50年までに2500万~3000万キロワットというのが妥当な数字」(斉藤哲夫企画局長)。


加えて「補助金がなくなってからは風力の採算は厳しい」(電力会社)。

ただ、足元では電力の買い取り制度の見直しも進んでおり、今後、利用が伸びる潜在性を秘めている。


仮に2500万キロワット発電すれば、100万キロワット程度の出力を持つ原発の25基分に相当する。

火力発電所や新エネルギーで電力消費が賄えてしまえば、原発の必要性は一段と訴えにくくなる。


「反原発」「脱原発」の波が全国的に広がる中、電力政策は今夏、新たな岐路を迎える。(週刊東洋経済2011年6月11日号)


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「節電しないと今夏、大停電」はウソ、火力・新エネルギーで電力需要は賄える
東洋経済 2011/06/22
https://toyokeizai.net/articles/-/7255