■「残留孤児」だった おばあちゃん
NHK(2021年5月7日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210507/k10013014691000.html
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・中国に取り残された少女
祖母・美和子さんは、日中戦争のさなかの1943年、旧満州・現在の中国東北部で日本軍の軍人だった父親と日本人の母親の間に生まれました。
しかし、美和子さんが1歳の時、日本は敗戦。
美和子さんの家族を含む大勢の日本人が、船で帰国しようと沿岸部を目指しました。
しかし、そこまでの道のりは1000キロ以上。
途中、多くの人たちが飢え、寒さ、病気で衰弱。
旧ソビエト軍や中国人に殺される人もいました。
美和子さんの母親は、1歳の娘を連れて行くことを断念。
美和子さんを中国人の養父母に預けたのち帰国を目指しましたが、栄養失調で命を落としたといいます。
こうして美和子さんは1歳で、家族と離ればなれになりました。
・ひた隠しにした「日本人」
幼少期、美和子さんは養父母が本当の両親だということを疑ったことはありませんでした。
愛情を一身に受けて育ててもらっていたからです。
自分は中国人。
そのことに何の疑問も持っていませんでした。
ところが小学生のころ、近所の子どもに言われたといいます。
「あなたは、日本人なんでしょ」
美和子さんは、言っている意味が理解できませんでした。
でも、養母に確認すると、日本人であることが明かされました。
当時、中国では戦争相手国だった日本は敵視され、日本人であるというだけでいじめを受けたり、当局に目を付けられたりする恐れがありました。
だから美和子さんは、日本人であることを必死で隠したといいます。
でも、どこで知られるのか、突然「日本鬼子」と差別的なことばを投げつけられることもありました。
美和子さんと家族は、周囲に広まることを恐れて、引っ越しや転校をしなければなりませんでした。
・募る祖国への思い
その後、美和子さんは中国人男性と結婚。
4人の子どもにも恵まれ「中国人として」貧しいながらもささやかな幸せを感じることができました。
一方で、自分が「日本人である」ことを知った時から、美和子さんの中に「本当の親は日本にいる。
会いたい、日本に帰りたい」という思いが芽生え、徐々に大きくなっていきました。
しかし、日本と中国の間に国交はなく、反日感情が根強く残っている中で、本当の気持ちを口に出すことはできませんでした。
「自分は日本人」
そう言いたくても、子どもたちにさえ話せなかったといいます。
・そして、日本へ
戦後30年近くがたったころ、事態が少しずつ動き出します。
1972年、日本と中国の国交正常化が実現。
その後、美和子さんと同じ境遇の人たちが、生き別れた肉親を探す活動を盛んに行うようになり、こうした人たちの存在は「中国残留孤児」として知られるようになりました。
活動を知った美和子さんは祖国への思いが抑えきれず、日本の大使館に自分の写真や境遇を説明する手紙を出しました。
そして、ほどなくして美和子さんの情報が載った新聞記事を父親が見つけてくれたとの知らせが届きます。
1983年12月。美和子さんは祖国の地に初めて降り立ちました。
目の前には、もう会えないと半ば諦めていた父親ときょうだいの姿がありました。
一目見て血のつながった家族だと確信。
美和子さんは子どものように泣きじゃくりながらいつまでも抱きしめていました。
美和子さん
「お父さんの顔を見た時、自分と似ていてとてもうれしかった。血のつながった家族に、本当に会えた。その時の気持ちは、ことばに言い表せないほどよ」
・伝えてほしい
美和子さんは帰国後、ことばの壁で苦労しながらも日本で働き、仕事で忙しい長女夫婦に代わって、孫の昇さんの成長も見守ってきました。
そして、その昇さんが、中国語で美和子さんの生い立ちを聞いてきてくれた時も、ことばに言い表せないほどのうれしさがこみ上げてきたといいます。
孫の世代に残留孤児たちの経験を伝えてもらえると感じたからです。
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「残留孤児」だった おばあちゃん
NHK(2021年5月7日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210507/k10013014691000.html
■残留日本人孤児 「恩を絶対忘れない」
朝日新聞 2017年6月28日
https://www.asahi.com/articles/ASK6W5H8GK6WUHBI023.html
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日本に帰国した中国残留日本人孤児やその家族ら約100人の「日中友好報恩訪問団」が27日、北京の人民大会堂で全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の王晨・副委員長と会見した。
訪問団長の池田澄江さん(72)は「(中国の)養父母の教育の下で成人になり、現在の私たちがある。私たちは恩に報いることを絶対に忘れない」と話した。
王氏は会見で「あなた方は長い間日本で暮らしているのに、いつも中国の養父母の恩を心に銘記し、積極的に中日友好の事業に身を投じていることをたたえたい」と述べた。
帰国した孤児らを支援するNPO「中国帰国者・日中友好の会」による大規模訪問団は2009年と15年についで3回目で、温家宝(ウェンチアパオ)前首相と会見したこともある。
今回は孤児46人と家族ら計102人が参加し、過去最大となった。
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残留日本人孤児 「恩を絶対忘れない」
朝日新聞 2017年6月28日
https://www.asahi.com/articles/ASK6W5H8GK6WUHBI023.html
■「人生変えてくれありがとう」日本人コーチと中国代表、国境超えた絆
朝日新聞 2022/2/20 ウィンタースポーツ?
https://sportsbull.jp/p/1228442/
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北京五輪でスターになった選手の一人に、スノーボード男子の蘇翊鳴(スーイーミン)(中国)がいる。
スロープスタイルで銀メダル、ビッグエアで金メダルを獲得した。
スタートでハグをして送り出したのは、日本人だった。佐藤康弘さん(47)。
「日中の架け橋になってほしい」。
2018年、中国の国家体育総局にコーチを依頼された。
日本選手も教えていた。今大会中、佐藤さんはこんな問いかけを蘇にしている。
「日本の選手も全力で修正するけど、いい? 君のメダルの可能性は確実に減る」
日本勢を見て育った17歳の蘇は、「もちろんです」と応じたという。
「僕が上手になったのは、日本選手のおかげでもあります」
メダリストになった蘇は、「人生を変えてくれて、ありがとう」と自身のSNSに佐藤さんとの2ショットを投稿した。
佐藤さんが言う。
「(世界には)国境を超えた何かがあると信じています」
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「人生変えてくれありがとう」日本人コーチと中国代表、国境超えた絆
朝日新聞 2022/2/20 ウィンタースポーツ?
https://sportsbull.jp/p/1228442/
■「だめだめ」片言の日本語で諭す 川から女性を救助
朝日新聞 2021年8月19日
https://www.asahi.com/articles/ASP8M5T8LP8MOIPE004.html
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自殺しようとした女性を川の中に入って助けたとして、愛知県警港署は19日、中国人の男性2人に感謝状を贈った。
2人は、いずれも名古屋市港区の飲食店「中国上海料理豫園」の従業員で、張宝勤(チョウホチン)さん(44)と楊立波(ヨウリボ)さん(49)。
7月13日午後1時ごろ。この日休みだった2人は、自転車を走らせていた。
港区の中川運河にかかる東海橋を渡っているとき、高架下の駐車場付近から川に飛び込む女性の姿が目に入った。
自殺かもしれない――。
2人は自転車を置き、高架下に向かった。
川の中に足までつかりながら、水中に沈んでいこうとする女性を引きあげた。
川の中に入ろうと抵抗する女性を制し、片言の日本語で「だめだめ」「まだまだ」と諭した。
その間に通行人に消防への通報を頼み、女性は保護された。
命に別条はなく、けがもなかったという。
港署によると、女性は港区内に住む50代。
悩みを抱えており、飛び込む1時間ほど前に家族から「行方不明になった」と110番通報があったという。
感謝状を受け取った2人は「人の命だから助けないといけないと思った」と話した。
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「だめだめ」片言の日本語で諭す 川から女性を救助
朝日新聞 2021年8月19日
https://www.asahi.com/articles/ASP8M5T8LP8MOIPE004.html
■日本「スネ夫」論 ~スネ夫の家が貧乏になった時、ジャイアン(米国)とのび太(アジア諸国)はどうするだろう?
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46630?imp=0
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島田 アメリカの傀儡であったり、あるいはアメリカと結びついている官僚とか企業家とか、いわゆるアメリカンスクールの方々、アメリカの利害を日本においてうまく発揮できるように調整する人々は、外務省にも防衛省にもいっぱいいます。
実際そういう人たちが対米従属を推し進めて、アメリカにとっての日本利権をハンドリングしている。
彼らから見ると、多分安倍さんは御しやすいのだろうと思いますね。
首相なんていうのは一種象徴的な存在でよい、血筋がいいに越したことはない、そのほうが自民党内の調整もつけやすいと。
さらに岸の孫ということであれば、岸流の政治プログラムを反復するという物語はできやすい。
非常にわかりやすいプログラムを作ったうえで、首相はなるたけナポレオン三世みたいに凡庸な人間の方が好ましいわけです。
自分なりの、より良い政治プログラムを提案するようなタイプだと官僚と対立するかもしれない。
そもそもこういう人格解離状態を特に問題視しないような鈍さというのが、うってつけだったんでしょうね。
たとえば国会の答弁を聞いていると、首相が毎度毎度名前を呼ばれるのと同じくらいの頻度で中谷元防衛大臣が答弁に立つ。
そこで共産党の議員の厳しい追及があると、中谷大臣は赤面するんですね。
明らかにあれは相当に困惑しているし、恥ずかしいと思っているんじゃないか。
自分の答弁が矛盾に満ちているという自覚はあると思う。
そういう含羞がにじみ出ているんですよ。それに対して、安倍さんは何もないね。
白井 確かに。
島田 何も恥じることもないし、はぐらかしてはいるんだけど、そうとしか答えられないみたいな感じで。
この間、国連で「難民問題についてどう思いますか」と聞かれて、「日本には別の問題があります」って、まったく関係ないことを言っていて、それで恥じないというのは、すごいかもしれない、ある意味で。
白井 今回も安倍さんはニューヨークに行って、結局オバマ大統領と会えなかったですよね。
あれほどの貢物というか、アメリカのために強引なことをやったのに、会ってもくれないと。
僕だったら死にたくなると思うんですけど、彼は全然へっちゃらみたいです。
鈍感で恥知らずな人間は強いんだなということがよくわかりました。
アメリカにとっても、日本の首相は凡庸なくらいがいいとはいえ、ここまで低劣だとは誤算だったと思う。
オバマは嫌悪の情を隠しすらしていない。
島田 しかし一方で、アメリカも民主党と共和党の大きな政治方針の違いがあるし、同じ民主党内でもオバマとヒラリーは微妙に違いますし、さらにそこに軍産複合体の利害があって、これが錯綜している中である種のパワーゲームを繰り返しているわけですが、政権がアメリカで替わったとしても軍産複合体自体の影響力は変わらないので、そこががっちりと日本の尻尾をつかんでいる。
歴代首相は勿論のこと、野党のアメリカンスクールまでも鵜飼の鵜みたいに全部束ねているところがあって。
そんな中で、仮に対米従属を改めて自立に向かうために中国やロシアとも多極的な安全保障を構築するというオルタナティブを画策しても、まずは政府機関内に深くまで入り込んでいるアメリカのスパイどもに全部邪魔されるでしょう。
白井 それが象徴的に示された事件はやっぱり鈴木宗男・佐藤優事件だったと思います。
佐藤優さんの『国家の罠』は何度読み返しても面白い本ですが、それによると、外務省の中に当時三つの派閥、アメリカンスクールとチャイナスクールと地政学派とがあった。
地政学派というのはその時々に応じて組むべき相手を臨機応変に変えていく立場で、鈴木・佐藤ラインは地政学派だったわけですね。
あの一連の外務省内の騒乱を通じて何が起きたかというと、地政学派がつぶされ、チャイナスクールもつぶされて、つまりアメリカンスクールだけになってしまうという状況が作られた。
それがあの事件の本質だったというんですね。
その結果が、今こういう形で非常にわかりやすく出てきているわけです。
本来なら冷戦構造が終わった後、対米従属を続ける合理的な理由はなくなったんですよね。
このことは、今の日本のナショナリズムの歪みとも関係しています。
そもそも戦後日本の保守の主流は、親米保守と言われる異様なものです。
どこの国だって保守、ナショナリストというのは、たとえばフランスだったら親仏保守でしょうし、韓国だったら親韓保守のはずなのに、日本だけは親米保守なる奇怪な立場がナショナリストを名乗ることができた。
それでも、冷戦時代は一応言い訳ができた。
何せソ連という悪いやつがいると。
だからアメリカだって本当は嫌なんだけど、ソ連の力が伸びてきてそれに取り込まれることだけは絶対に避けなければならないので、当座はアメリカと組んでおこうという立場が愛国的なのだと。
しかし、この言い訳が、ソ連が崩壊することによって、もう全然成り立たなくなった。
だから九〇年代を通じて軌道修正をするための具体的な画策があったわけですけど、結局それらは全部つぶされていくわけです。
場合によっては検察の力まで動員される形でつぶされていった。
対米従属をする合理的理由がなくなった時代にこそ、ますます対米従属が強まるという、そういう異様な時代になってしまいました。
(中略)
白井 中国脅威論というけれど、実際中国から日本が侵略を受けたのは、元寇くらいしかない。
ただしもちろん近代世界の原理の中で大国化していくと当然違った方向へ行くことも考えられるので安易な楽観視はできないことですけど、しかしながら当然交渉の余地はある。
島田 沖縄から見れば、中国との朝貢関係、貢物をやって非常に安定的な外交関係を作るのはある意味自然だし、中国にしてみれば先の戦争における復讐は形だけでもしたいでしょうが、その復讐をなるべく軽く済ませる。
そのうえで、中国が常に理性的にふるまえるような助言をする友人的な立場ということを目指すしかない。
実際アメリカが対外的にやってきたことのアコギさと中国がやってきたことを比べた場合、アメリカの方が悪かろうと思います。
白井 遥かにアコギです。アメリカが悪いことをやった時にはそれは十分の一くらいに希釈されて伝えられるのに対して、中国のそれは十倍にして伝えられるという感じがありますね。
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日本「スネ夫」論 ~スネ夫の家が貧乏になった時、ジャイアン(米国)とのび太(アジア諸国)はどうするだろう?
(特別対談 島田雅彦×白井聡)
週刊現代(講談社)2015.11.30
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46630?imp=0
出版社 : ワック (2014/10/24)
■民放各社は米国に乗っ取られているのか
「民放各社大株主に米国系の投資ファンドが名を連ねている」
・外国人株主比率は日テレ22%、フジ約30%
「テレビ朝日が12.7%、TBSは13.34%」
日刊ゲンダイ(講談社)2015/11/09
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/168954
■日本を裏で操っている?
~アメリカの巧妙な世界戦略~
「日本の犠牲によって、アメリカの産業を振興する必要があった」
「アベノミクス第3の矢はもともと空砲にすぎない」
幻冬舎:石角完爾:2016.10.21
https://gentosha-go.com/articles/-/5017
■日本人が知らない「闇歴史」
~アメリカに支配された70年の真実~
「日本の主体的な意思によって行われたものではない。政治も経済も文化も勝者であるアメリカに操られてきた」
「日本はアメリカの属国のままでよいのだろうか」
日刊大衆(双葉社)2015/9/21
https://taishu.jp/articles/-/45710?page=1
■報道自由度、日本は4つ下げ71位に 国境なき記者団
日本経済新聞 2022年5月3日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF031WY0T00C22A5000000/
■「武力を使わない情報戦争」の真っただ中にある日本は大丈夫か
ZAKZAK(産経デジタル)2015.11.07 ケント・ギルバート
https://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151107/dms1511071000003-n1.htm
■久米宏がワイドショーの嫌韓報道を真っ向批判!「テレビが反韓国キャンペーンをやってる」「韓国叩くと数字が上がるから」
「人事と予算で、国家に首元を握られている放送局があっちゃいけないんですよ」
エキサイトニュース(リテラ)2019年8月21日
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_litera_9765/
■米国すら超える!「日中韓が心を一つに団結すれば」
「日中韓が心を一つにして発展すればさらに実力を発揮できるので、米国を軽々と超えられる」
エキサイトニュース(2021年4月12日)サーチナ
https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20210412082/
■アジアとの重層的関係構築を 寺島実郎氏が日米関係重視前提に提言
国立研究開発法人科学技術振興機構 2018年11月14日 小岩井忠道(中国総合研究・さくらサイエンスセンター)
https://spc.jst.go.jp/experiences/coverage/coverage_1825.html
■防衛費増額要求 軍拡よりも緊張緩和を
静岡新聞 2022.9.8