■郵便局長になるには自民支援組織への加入必須?思想信条で差別の恐れ
朝日新聞 2021年11月15日
https://www.asahi.com/articles/ASPCD6JJLPBXULFA001.html
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郵便局長会に入らないと郵便局長にはなれず、局長になれても昇格はできない――。
以前からささやかれてきた日本郵便の局長人事の実情が、10月に出た民事訴訟判決や証拠資料から明らかになった。
局長会は自民党の有力支援組織で、入会すると党員にならざるを得ない。
局長会主導の人事には、思想信条による差別にあたる恐れがあるとの指摘が出ている。
局長人事の実情を語っていたのは、日本郵便九州支社の人事担当者や統括局長らだ。
記者が閲覧した福岡県の内部通報者強要未遂事件の民事訴訟の供述調書によれば、会社側は局長会の推薦を内々に把握して局長の採用を決める。
推薦があっても合格しない例はあるが、推薦がなければめったに合格しないという。
局長会での地位と日本郵便の役職が連動することも明確になった。
地区郵便局長会長を兼ねる日本郵便の統括局長が、連動する人事案を示すことで役職を一致させる。
このため、局長は局長会で評価されて地位が上がれば会社の役職も上がり、手当も増える。
逆に局長会で評価されないと、会社での昇格も見込めない。
10月22日の福岡地裁判決も、局長会を抜けた局長は「疎外感を感じ、情報を得られず、仕事上の支障が出る」「役職に就くことは困難」などと認定した。
憲法学者の木村草太・東京都立大教授は「局長会に入らないと局長になれず、役職にも就けない構造は『信条による差別』にあたる恐れがある」と指摘。
局長会に入ると自民党費も徴収されるため、「自民党員でないと局長にしない経営方針と受け取れるため、信条や政治活動の自由への配慮に欠けた不法行為となり得る」と話す。
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郵便局長になるには自民支援組織への加入必須?思想信条で差別の恐れ
朝日新聞 2021年11月15日
https://www.asahi.com/articles/ASPCD6JJLPBXULFA001.html
■日本郵便経費で政治活動 6億円超? 自民後援会員にカレンダー
西日本新聞 2021/10/9
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/813267/
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全国の郵便局長が2019年と20年、自民党参院議員の後援会の会員らに配布したカレンダーが、日本郵便の経費で購入されていたことが、西日本新聞が入手した内部資料などで分かった。
参院議員は小規模局の局長でつくる任意団体「全国郵便局長会」(全特)が支援しており、「全特の各地方組織の幹部が支援者への配布を指示した」との複数の証言もある。
同社の経費が後援会の政治活動に使われた形で、専門家は政治資金規正法が禁じる「企業献金」に当たる可能性があると指摘している。
日本郵便は西日本新聞の取材に、カレンダー配布は「会社としてお客さまへの年末年始のごあいさつを行っているもので、その際に後援会活動を行うことは想定していない。仮に行った場合は適正に対応したい」と説明。
今年の経費支出は「見直しを検討中」としている。全特は「答えられない」とコメントした。
内部資料などによると、「郵便局長の見つけた日本の風景」という月めくりのA3判壁掛けカレンダーで仕入れ価格は1部160円。
地域で10局程度を束ねる全国の担当局長が、2年間で計約400万部を買い、総額6億円超の経費が使われたとみられる。
実際に支援者に渡った部数は不明。
複数の局長は「局長会から支援者宅を訪問して配布するよう命じられた。参院議員への支援のお礼を伝えて渡して回った」と証言する。
カレンダーを後援会活動の「訪問ツール」と位置づけた全特の内部資料もある。
また、全特の事務局担当者が19年9月、各地の担当者に送ったメールには「特に今夏の活動等でご協力いただいた方々を中心に配布(1局100世帯)するものですので、漫然と窓口カウンター上に置いて来局者に配布することがないよう指導をお願いします」と記述している。
「今夏の活動」は、19年夏の参院選を指すとみられる。
全特は小規模局の局長約1万9千人で構成。自民党の政権復帰後初となる13年の参院選以降、比例代表に自民党から候補者を擁立。
後援会を立ち上げて支援活動を展開し、現在は柘植芳文氏と徳茂雅之氏が現職。
両氏の事務所は「コメントする立場にない」と回答した。
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日本郵便経費で政治活動 6億円超? 自民後援会員にカレンダー
西日本新聞 2021/10/9
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/813267/