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【旧統一教会系と歩んだ安倍氏「3代」】安倍晋三、晋太郎、岸信介「岸・安倍家3代と旧統一教会」60年の知られざる関係~岸信介氏から始まった統一教会との3代の因縁~

 


■旧統一教会系と歩んだ安倍氏「3代」…スパイ防止法を巡る歴史から闇を読み解く

東京新聞 2022年8月17日

https://www.tokyo-np.co.jp/article/196366


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続々と明るみに出る国会議員と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係。

ただ、そもそもの話をお忘れではないか。

安倍晋三元首相のケースだ。

読み解くカギになるのが、いわゆる「スパイ防止法」。

法制定を巡る経過をたどると、祖父の岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相、そして当人までの3代にわたり、教団系の政治団体国際勝共連合」と共同歩調を取った過去が浮かんできた。

政権中枢が絡んだ闇の深さこそ、目を向けるべきだ。(特別報道部・木原育子、中沢佳子)

 


岸信介氏「あるときは内密に…」


?「岸元首相は、本連合設立当初から勝共運動に理解を示し、陰に陽に支援、助言を行ってきた」

勝共連合の機関紙「思想新聞」の1987年8月16日付1面には、同月7日に亡くなった信介氏の評伝が掲載され、先の一文がつづられた。

広辞苑によると、「陰に陽に」とは「あるときは内密に、あるときは公然と」の意。

親密ぶりがうかがえる。

評伝はこう続く。

スパイ防止法制定運動の先頭に立ってきた…」


この法律は、防衛と外交の機密情報を外国勢力に漏らせば厳罰を下す内容だ。

信介氏は並々ならぬ思いを持っていたようだ。


57年に首相として訪米した際、米側から秘密保護に関する新法制定の要請を受けて「いずれ立法措置を」と応じていた。

晩年の84年に「スパイ防止のための法律制定促進議員・有識者懇談会」が発足すると、会長に就いた。

 


・岸氏、勝共連合、そしてCIA


勝共連合の「本気度」もすさまじかった。思想新聞によれば、78年には「3000万人署名」を行い、久保木修己会長は元検事総長や元最高裁判事、元韓国大使らとともに79年発足の「スパイ防止法制定促進国民会議」に参加。


以後、勝共連合は全都道府県に下部組織をつくり、地方議会への請願運動を展開した。

思想新聞も連日、「国会への圧力を強めていこう」などと喧伝けんでん。

87年の元日紙面では漫画で同法を解説しており、左派と想定した人物を博士風の男性が論破する流れになっていた。

日本のトップだった信介氏、韓国発祥の教団の流れをくむ勝共連合

スパイ防止法を求めたのはなぜか。

「根本的にはCIA(米中央情報局)」と話し始めたのは、御年89歳の政治評論家、森田実さんだ。

アメリカの政策は今も昔も変わらない。反共で韓国と日本の手を結ばせ、アジアを分断しながら戦いを挑ませる手法だ」

信介氏は「米共和党に最も近い人物」といい、旧ソ連と向き合う上で「日本の関連法制では整備が不十分という米側の意向をくもうとした」。

勝共連合の方は「権力や金のために日本に食い込むには米側に取り入るのが一番早かった」。

 


・晋太郎氏「自信たっぷりの笑顔で…」


スパイ防止法を巡り、勝共連合と共同歩調を取ったのは晋太郎氏もだった。

85年6月に自民党議員が法案を提出した時には外相で、このころの参院外務委員会では「審議について関心を持っている。

そういう方向を打ち出すことも理解できる」と踏み込んだ。


思想新聞を読むと、勝共連合関連の会合に党代表や来賓として再三参加しており、「自信たっぷりの笑顔で『スパイ防止法成立に積極的に取り組みたい』と述べました」と報じられた。


その晋太郎氏は韓国と深い縁を持っていたようだ。

「安倍三代」の著者でジャーナリストの青木理氏によると、晋太郎氏の地元、山口県下関市は古くから朝鮮半島との交流の要衝だった。

釜山行きのフェリーが行き交い、今も韓国との玄関口。在日コリアンが多く暮らし、地元の有力な韓国系の実業家も晋太郎氏を支援してきた。

 


・全ては朝鮮半島との関係の中に


?青木氏は「勝共連合の結び付きと土地柄は切り離して考えるべきだ」と念押ししつつ、「時代背景もあり、反共というイデオロギーを核に岸さんと旧統一教会が結び付き、晋太郎氏もそのまま引き継いだ事実は間違いない。戦前から戦中、戦後に続く朝鮮半島との関係の中に全てはある」と指摘する。


晋太郎氏は1991年に亡くなった。

信介氏の時と同じように、思想新聞は1面で評伝を掲載した。

やはり、この言葉で悼んだ。

安倍氏はまた、故岸信介元首相や福田元首相と同様、陰に陽に本連合に対し支援、助言を行ってきた」

85年提案のスパイ防止法案は野党の強い反発などもあり、このころに成立することはなかった。

「世界情勢は成立へと推し進める流れになかった」。

政治評論家の小林吉弥氏はそう話す。

冷戦の終結旧ソ連の崩壊があり「急いで成立させる必要性は薄れた」。

信介氏が87年、晋太郎氏も91年と相次いで亡くなり、旗振り役が消えたのも一因という。

晋太郎氏に関しては、力を振るいにくい状況もあった。


「外相こそ務めたが、当時首相だった中曽根康弘氏とは党総裁選で競った間。田中派に担がれた中曽根政権で、福田派の晋太郎氏はさほど重きを置かれず、政権中枢と距離があった」(小林氏)

 


・晋三氏の登場と「特定秘密保護法


晋太郎氏の死から15年たった2006年、晋三氏は首相に就いた。

思想新聞はここぞとばかりに「スパイ防止法制定急げ」「法の再上程を」と必要性を訴える見出しを付けた。


安倍晋三政権は07年、海上自衛隊の情報流出疑惑を機に、「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」を米国と結んだ。

米国と協定を交わした国が秘密軍事情報を共有する際、米国と同レベルの秘密保護が求められる。

短命の第1次政権後、晋三氏は12年末に返り咲いた。

翌13年7月の参院選で衆参ねじれ国会が解消したのを受け、力に任せた政権運営を展開。

衆参両院で採決を強行して成立させたのが「特定秘密保護法」だ。

防衛や外交の機密情報の漏洩ろうえいを厳罰化する同法は当時、スパイ防止法との類似点が指摘された。

知る権利を侵す危うさをはらむが、思想新聞は「安保体制が大きく前進した」と持ち上げた。

その一方、諜報ちょうほう活動をより強く取り締まる内容を盛り込んだスパイ防止法を制定するよう促した。

 


・「教団系は自民党のいたるところに」


「晋三氏が秘密保護法を成立させたがったのは祖父、信介氏への思いの強さ、教団との関係性からかもしれない」

統一教会に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏はそう推し量る。

ただ、教団と必ずしも考えが完全一致していないとも。


「秘密保護法は政府が探られたくないことを追及されないようにした。一方、教団がスパイ防止法で求めるのはより踏み込んだ内容。両者の関係はまだ分からないことが多い。さらなる解明が必要だ」と語る。


名古屋学院大の飯島滋明教授(憲法学)は、晋三氏が対米関係を考え、秘密保護法制定に動いたとみる。


スパイ防止法も秘密保護法も、政府による情報隠しを可能にし、戦争できる国づくりのための法。一気に進めると反発が大きいので、規制できる言動の範囲が限られる秘密保護法を足掛かりとしたのだろう」


共同歩調が浮き彫りになった安倍家と教団系の過去。右派色の強い教団と一国の首相との関わりに、飯島氏は警鐘を鳴らす。


スパイ防止法が制定されれば、情報の入手はさらに制約される。基地監視はスパイ活動とされ、反基地運動が抑え込まれかねない。教団は自民党のいたるところに食い込んでいる。たださなければ、過去と似た動きが繰り返される」


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統一教会系と歩んだ安倍氏「3代」…スパイ防止法を巡る歴史から闇を読み解く
東京新聞 2022年8月17日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/196366

 

 

 

 

 

 

安倍晋三、晋太郎、岸信介「岸・安倍家3代と旧統一教会」60年の知られざる関係

週刊ポスト 2022.07.15

https://www.news-postseven.com/archives/20220715_1773809.html?DETAIL


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「家庭を壊した団体を日本に招いたのが岸氏で、その孫の安倍氏を狙った」──安倍晋三・元首相を銃撃した山上徹也・容疑者の新たな供述が報じられている。


 山上容疑者は事件の動機について、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の名前を挙げて「母親が統一教会の信者で、多額の献金をして破産した」「安倍氏が団体とつながりがあると思って狙った」などと供述しており、山上容疑者の自宅から押収されたノートには、同教団に対する恨みが書き連ねてあったとも報じられている。


 たとえ山上容疑者が旧統一教会に対して恨みを抱いていたとしても、銃撃は許されざる犯罪だ。正当化などできるはずがないし、ましてや犯人に同情の余地などない。


 だが、それとは別に、この教団が古くから日本の政界に深い関わりをもってきたのは歴史的事実である。


 安倍氏の祖父・岸信介元首相、父の安倍晋太郎元外相も無縁ではなかった。この悲惨な事件の背景を検証するために、なぜ、山上容疑者が「安倍氏が団体とつながりがあると思って」という認識を持つに至ったのか、岸─安倍家と旧統一教会の歴史的かかわりを辿っておきたい。


 教団のホームページによると、旧統一教会文鮮明・総裁が1954年に韓国で創立、日本に進出したのは1959年だ。

当時の首相が岸信介氏だった。

統一教会の問題について長年取材し、国会でも取り上げてきたジャーナリストで前参院議員の有田芳生氏が語る。


「その当時、統一教会の本部が渋谷にあり、隣が岸氏の自宅でした。岸氏は隣の統一教会本部で講演を行なうなど、関係は深いものがありました」


 世界平和統一家庭連合日本教会会長の田中富広氏も、事件を受けて開いた記者会見(7月11日)で、教団と岸氏の関係について「創設者の文鮮明総裁を中心とする平和運動に強い理解を深めてくださった」と語っている。


 旧統一教会は1968年に反共産主義を掲げる政治活動団体「国際勝共連合」を設立し、政界との結びつきをより強めていく。


勝共連合文鮮明総裁と、日本側では政財界のフィクサーと呼ばれた児玉誉士夫氏、日本船舶振興会会長の笹川良一氏が富士五湖本栖湖に集まって反共運動を行なう団体の設立を決めて発足した。そして統一教会勝共連合は岸氏との関係から、娘婿の安倍晋太郎氏とも関係を築き、1980年代後半にはその晋太郎氏を総理にしようという活動を始めたわけです。目的は、1984年に創立者の文総裁が米国で脱税による有罪判決を受けたため、入国管理法の規定によって日本に入国できなくなった。そこで晋太郎氏を総理にすることで、日本への入国を認めさせようとしたわけです。そうした経緯から岸─安倍家と統一教会の因縁は深い」(有田氏)


 こうして岸家と安倍家に食い込んでいった。

 

・名簿に100人以上の議員


 もっとも、旧統一教会が接近した政治家は岸氏や晋太郎氏だけではない。

入信させて高額なお布施をとる同教団の「霊感商法」がしばしば社会問題化した1980年代から1990年代にかけて、旧統一教会勝共連合は選挙運動を通じて自民党を中心に与野党の多くの議員に食い込み、政界に強い影響力を持った。


 当時、本誌・週刊ポストは旧統一教会の政界工作を再三にわたって報じたが、自民党有力議員の秘書は政界への浸透ぶりをこう証言していた。


統一教会の会員は最初は選挙ボランティアで入ってくる。選挙活動は熱心だし、手弁当で無報酬、そのうえ支持者名簿まで提供してくれる有り難い存在。そして議員に活動ぶりを認められると、給料はいらないから秘書にしてくださいと言ってくる。私設、公設含めて永田町には多くの統一教会の会員の秘書がいます」


 勝共連合が当時作成したとされる自民党内の「勝共推進議員」名簿には、100人以上の議員の名前があった。勝共連合が「協力者」とみていた議員たちだ。


 その政界への影響力を垣間見せたのが、宮澤喜一政権下の1992年、日本に入国できないはずの文総裁が、「日本の議員連盟との意見交換」という名目で、法務大臣の特別許可を得て入国したことだった。

文氏は“自民党のドン”と呼ばれた金丸信自民党副総裁とも会談し、文氏の入国問題は、「金丸氏から政府に圧力があった」と報じられて国会で問題化した。


「しかし、1990年代に入ってから、霊感商法合同結婚式への批判が強まり、統一教会の政界との関係は次第に薄くなっていった」(有田氏)


 ただし、1990年代後半にも文氏は日本に入国しようとしたことがある。法務大臣経験者がこう振り返る。


「当時の野党の有力議員をはじめ、何人もの議員から文氏の入国を認めてほしいという働きかけを受けたが断わった」


 政界に隠然たるパイプがあったことを窺わせる話だ。

 


・ビデオメッセージ


 一方、1993年の総選挙で初当選した3代目の安倍晋三氏は、祖父や父と違って、旧統一教会とは距離を置いていたという。

それというのも、「反共」を掲げていた文総裁が1991年に突然北朝鮮を訪問、当時の金日成主席と会談して密接な関係を結んだからだ。


 拉致問題北朝鮮に厳しい姿勢を取ってきた安倍氏は、そうした旧統一教会北朝鮮との関係を警戒していたようだ。


 しかしその後、安倍氏が昨年9月12日、旧統一教会系の「天宙平和連合(UPF)」の集会に、こんなビデオメッセージを寄せていることを本誌は報じている(2021年9月27日発売号)。


〈今日に至るまでUPFとともに世界各地の紛争の解決、とりわけ朝鮮半島の平和的統一に向けて努力されてきた韓鶴子総裁をはじめ、皆さまに敬意を表します〉


 韓鶴子氏は統一教会創立者である文氏の妻で、世界平和統一家庭連合の現総裁。UPFは韓氏が2005年にニューヨークで創設したNPOだ。

ちなみに安倍氏の前には米国のトランプ前大統領もスピーチをしていた。


 安倍氏が旧統一教会北朝鮮の関係を警戒しつつも、歴史的経緯の中で祖父の岸氏、父の晋太郎氏から続く旧統一教会との関係を完全には断ち切れていなかったことを物語る。

そして、その動画を見た容疑者は、犯行に突き進んだという。


 だが、そうした岸─安倍家と旧統一教会の歴史的関係を踏まえて考えても、「家庭を壊した団体を日本に招いたのが岸氏で、その孫の安倍氏を狙った」という容疑者の認識は筋違いも甚だしく、事件が犯人の誤った動機による悲劇だったことを改めて思い知らされる。


週刊ポスト2022年7月29日号


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安倍晋三、晋太郎、岸信介「岸・安倍家3代と旧統一教会」60年の知られざる関係
週刊ポスト 2022.07.15
https://www.news-postseven.com/archives/20220715_1773809.html?DETAIL

 

 

 

 

■旧統一教会と自民の密接な関係 岸信介氏から始まった3代の因縁

毎日新聞 2022/9/15

https://mainichi.jp/articles/20220914/k00/00m/010/145000c