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日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ(Dr.苫米地 2016年9月15日TOKYO MXバラいろダンディ) https://www.youtube.com/watch?v=tvzNqO6qsGI

【防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ】22年度は5.4兆円、軍拡よりも緊張緩和を~23年度予算 「防衛費優先、GX債・少子化対策財源先送り」~

 

 

■防衛費、5年間で総額43~45兆円に 政府検討 22年度は5.4兆円

毎日新聞 2022/10/7

https://mainichi.jp/articles/20221007/k00/00m/010/343000c


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政府は増額を検討している防衛費について、2023年度から5年間の総額を43兆~45兆円程度とする検討に入った。

岸田文雄首相が掲げる防衛費の「相当な増額」を実現するため、22年度当初予算の防衛費5兆3687億円と比べ、各年度の防衛費を大幅に引き上げる考え。

厳しい財政状況を踏まえ、海上保安庁の予算や研究開発費など防衛省以外の省庁の予算も「防衛費」として計上し、防衛費の増額と国民の負担抑制を両立させることも選択肢とする。


複数の政府・与党関係者が7日、明らかにした。

23年度の防衛費は6兆~7兆円程度とし、その後も年に1兆円程度の上乗せを続け、27年度に10兆円超を目指す。

5年間の防衛費の見積もりや主要装備の整備数量を示す「中期防衛力整備計画」(中期防)を年末までに改定する際、こうした金額を明記することを検討する。


自民党は7月の参院選の公約で防衛費に関し、北大西洋条約機構NATO)諸国が国防予算を国内総生産GDP)比2%以上とする目標を掲げていることに言及した上で「5年以内に、防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を目指す」としていた。

日本の防衛費のGDP比は現状では1%程度で、防衛費が5年で倍増に近い金額になれば、GDP比は2%近くまで上昇する可能性がある。


ただ、防衛費を単純に大幅増額した場合、増税国債発行などで多額の財源を確保する必要が生じる。

このため政府内では、海上保安庁の予算や旧軍人らに支払う恩給なども防衛費に計上することで「防衛費の増額」に弾みをつけることも検討している。

こうした手法は国民の負担増を抑制できるメリットがある一方、自民党内からは「防衛省の予算を増やさなければ『防衛力の抜本的強化』にはつながらない」との声も上がっており、政府・与党内で調整を続ける方針だ。【川口峻】


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防衛費、5年間で総額43~45兆円に 政府検討 22年度は5.4兆円
毎日新聞 2022/10/7
https://mainichi.jp/articles/20221007/k00/00m/010/343000c

 

 

 

 

 

■防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ

琉球新報 2022年9月27日

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html


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政府が、次期中期防衛力整備計画(中期防)について、2023年度からの5年間総額で40兆円超を視野に検討している。

毎年1兆円程度ずつ増額させ、最終年度には国内総生産GDP)比2%相当の10兆円、本年度の約2倍に達する。

増額分は、増税を前提とした「つなぎ国債」で賄う方向だという。

大幅増ありきの政府の暴走をこのまま見過ごすことはできない。


5年ごとの防衛費の見積もりや必要な防衛装備品の数量を定めるのが中期防である。

「国家安全保障戦略」、10年間の目標を決める「防衛大綱」と合わせて安保関連3文書とされ、年末に改定を閣議決定する予定だ。

3文書改定に向けて自民党が、GDP比2%以上、敵基地攻撃能力を盛り込んだ提言を4月に岸田文雄首相に提出した。

6月に閣議決定された「骨太の方針」に防衛費の大幅増が盛り込まれたが、与党の公明党内には慎重意見もある。

先走りして事が進み過ぎている。


財源として検討されている「つなぎ国債」とは、お金が国に入ってくるまでの「つなぎ」として発行される国債だ。

返済の担保として、法人税やたばこ税の増税を視野に入れているという。

家計に直接影響が及ぶ所得税や消費税より負担を求めやすいということだが、現在1兆円前後の国たばこ税、13兆6千億円(21年度)の法人税を毎年増税して5年後に5兆円増やすことになるが、可能なのか。


日本の財政は危機的状況にある。

国債や借入金などを合計した国の借金は6月末時点で約1255兆円と、過去最大を更新し、国民1人当たりで1千万円を超えた。

円安やエネルギー高騰で企業経営も家計も厳しい状況が続いている。

増え続ける社会保障費に加え、子育て、教育のためにこそ予算が必要だ。


政府は防衛力の抜本的強化に向けて「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」を新設し、30日に初会合を開く。明らかになっているメンバーは元防衛事務次官、元外務事務次官、財界関係者らだ。

政府にとっては内輪のメンバーで、防衛費増、軍備増強にお墨付きを与えるものになるだろう。


有識者会議の開催趣旨には「経済力を含めた国力を総合し、あらゆる政策手段を組み合わせて対応するのが重要だ」と明記されている。

自衛隊と民間の共同事業、研究開発、国際的人道活動など、総合的な防衛体制を検討するとし、経済財政の在り方も議論するという。

戦前の「総力戦」「総動員体制」を思い起こさせる。

必要なのは「総合的な平和構築体制」の方だ。


「台湾有事」という言葉にあおられて、軍事の話ばかりが目立つ。

なぜ政府は平和構築へと動かないのか。

沖縄を再び戦場にすることを前提に軍事論が先行することを、沖縄県民は受け入れるわけにはいかない。

国会でも真剣な議論をするよう求める。


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防衛費5年で40兆円超 大幅増ありきの暴走だ
琉球新報 2022年9月27日
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1590665.html

 

 

 

 

 


■防衛費増額要求 軍拡よりも緊張緩和を

静岡新聞 2022.9.8

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1119749.html


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2023年度予算の概算要求で、防衛省は過去最大となる5兆5947億円を計上した。

必要となる金額を示さず事業項目だけを示し、内容判明後に追加要求する「事項要求」を多数盛り込んでいるため、最終的に1兆円程度が積み増しされ、当初予算では6兆円台半ばになるとみられている。


岸田文雄首相や自民党が目指しているように、今後も毎年1兆円ほどの増額が続けば、これまでGDP比1%程度だった防衛費が倍増されることになる。

そうなれば日本の防衛費は、米中に次ぐ世界3位レベルになる。


しかし、軍備拡大は周辺国との緊張を高める恐れもある。

軍拡を急ぐのではなく、対話を重視し緊張緩和を図って、争いを起こさぬようにすることこそが日本の役割ではないか。


防衛関係費のあり方も、まずはどのような防衛戦略をとるべきかを定めた上での議論が欠かせない。

これまで専守防衛を基本として、「平和国家」を追求してきた戦後日本の姿勢が揺らぐことがあってはならない。


首相は5月の日米首脳会談で防衛費の「相当な増額」を表明。

6月の経済財政運営の方針(骨太方針)にも「防衛力の抜本強化」を明記した。

自民党参院選の公約で、北大西洋条約機構NATO)加盟国が国内総生産(GDP)比2%以上を目標とすることを念頭に防衛関係費を積み上げ、5年以内に防衛力の抜本的強化に必要な予算水準の達成を目指すとした。


ロシアによるウクライナ侵略や台湾を巡る中国と米国の対立を見せつけられ、防衛費増額に国民の一定理解は得られるかもしれない。

しかし、隣国との緊張を高め、軍拡競争を激化させることが解決策になるとは思えない。


事項要求の柱とされるのが、相手の射程圏外から攻撃できる「スタンド・オフ防衛能力」や「総合ミサイル防空能力」などの向上だ。

加えて無人機の活用やサイバー・宇宙などの領域で作戦能力の強化を図る。

スタンド・オフ防衛能力向上の具体例が地対艦誘導弾(ミサイル)の長射程化と量産だ。

政権と自民党が力を入れる相手国の領域を攻撃する「反撃能力」を裏付ける装備となるため、反撃能力保有とともに十分な議論が欠かせないと言える。


GDP比2%は根拠が不明確で、数値ありきの疑念が拭えない。

必要な装備を積み上げて算出すべきだろう。

厳しい財政事情の中では財源の議論も不可欠だ。

国債増発か増税しか頭に浮かばないが、いずれも国民に負担を求めることになる。どうやって理解を得るのか。

課題は尽きない。


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防衛費増額要求 軍拡よりも緊張緩和を
静岡新聞 2022.9.8
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1119749.html

 

 

 


■23年度予算 「防衛費優先、GX債・少子化対策財源先送り」論浮上

日経ビジネス 2022.8.2

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00138/080100069/