■【新型コロナ】“武漢研究所起源説”研究所には米政府の金が流れていた
Yahoo!ニュース(2020/4/19)飯塚真紀子(在米ジャーナリスト)
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20200419-00174088/
~~~
科学者たちが“トンデモ説”と言って否定してきた新型コロナの“武漢研究所起源説”が、今、にわかに信憑性を帯び始めている。
武漢研究所とは「中国科学院武漢ウイルス研究所」のことで、ここでは、危険性が最も高い、バイオセイフティーレベル4のウイルスや病原体が研究されており、コロナウイルス研究の中心的な研究所としても知られている。
この研究所で感染した科学者が“感染者第1号”となって、地域に感染を広めたという“武漢研究所起源説”は“新型コロナ生物兵器説”とともに、“トンデモ説”として、科学者たちに否定されているが、今、トランプ政権は、この説の検証を進めている。
2年前の公電の中で、武漢研究所の安全運営上の問題が指摘されていることがわかったからだ。
一方、検証を進めているトランプ政権にとっては、好ましくない情報も流れている。
英米メディアが、武漢研究所のコロナウイルスの研究に、米政府が莫大な研究資金を援助していたことを報じているからだ。
つまり、もし、この研究所から新型コロナが流出していたことが証明された場合、新型コロナの感染拡大には、間接的ではあるが、米政府も関与していたということになる。
米の議員は、米国民の税金が中国の危険な研究に使われた可能性があるとして、怒りの声をあげている。
・安全運営が不十分な研究所
武漢研究所の安全運営の問題について報じたのは、4月14日付のワシントン・ポスト電子版だ。
2年前、北京のアメリカ大使館の外交官が、武漢研究所を数度訪問、その際、研究所の安全性に問題があることに気づかされた外交官は、米政府に「コウモリのコロナウイルスに関する危険な研究を行なっている研究所の安全性が不十分である」と警告する公電を2回送っていたという。
2018年1月19日付の公電は、「この研究所には、高度に密閉された研究室の安全運営に必要な、訓練された技術者や調査員が非常に不足している」と安全運営の問題を指摘。
さらに、公電は、コウモリ由来のコロナウイルスは人に伝染して疾病を引き起こし、将来、コロナウイルスによる感染爆発が起きる可能性も指摘している。
「最も重要なのは、研究者が、SARSのようなコロナウイルスは、ACE2という人の受容体と結びつくことを示したことだ。これは、コウモリ由来のSARSのようなコロナウイルスが人に伝染し、SARSのような疾病を引き起こすことを示唆している。公衆衛生の観点から、コウモリが持っているSARSのようなコロナウイルスの調査と、将来発生するコロナウイルスの感染爆発の防止に重要なアニマルーヒト・インターフェイスの研究を継続して行う必要がある」
トランプ政権の国家安全保障担当の高官らは、武漢研究所から新型コロナが流出した可能性と、新型コロナが人工的に開発された生物兵器であるという可能性を考えていた。
しかし、後者の可能性はゲノム解析の結果、人工的に作られたものではないとわかり、否定された。
そして、2ヶ月前から、2年前のこの公電がトランプ政権内を駆け巡り始め、安全運営に問題があったと指摘されていた武漢研究所から新型コロナが流出した可能性が議論され始めたという。
・米政府は研究資金を援助
では、どうやって新型コロナは流出したのか?
英紙デイリーメールは、新型コロナを含んだ血を浴びた武漢研究所の科学者が感染者第1号となり、その科学者が地域に感染が広めた可能性があると報じている。
公電はまた、コウモリのコロナウイルス研究は重要かつ危険であることから、米政府は武漢研究所を支援するよう訴えているが、実際、米政府は研究所に研究資金を援助をしていたと英米のメディアは指摘している。
英デイリーメールが入手した書類によると、アメリカは武漢研究所のコロナウイルス研究に370万ドルの資金援助を行なっていたという。
武漢研究所は、研究所から1千マイル以上離れた雲南省の洞窟に住むコウモリをコロナウイルスの実験に使っていたが、同紙によれば、その実験には、米国立衛生研究所(NIH)が出した370万ドルの研究資金が投じられていたというのだ。
また、フォックスニュースも、武漢研究所は、米国立衛生研究所から710万ドル相当の研究資金を得ていたと報じている。
うち、370万ドルが前述のコウモリのコロナウイルス研究に関する研究資金で、340万ドルがウイルスをねずみの脳に注入する研究資金だったという。
ちなみに、中国は、コロナウイルス研究を通して、中国はアメリカ並みかアメリカ以上に、コロナウイルスの発見に取り組んでいることを示したかったようだ。
・新型コロナの感染爆発を警告していた
また、武漢研究所の主任研究員で「コウモリ女」というニックネームを持つジェンリー・シー氏は、1年前に発表した論文で、コウモリに由来するSARSのようなコロナウイルスの感染爆発が中国で起きることを、以下のように警告していたという。
「将来起きるSARSやMERSのようなコロナウイルスによる感染爆発はコウモリに由来する可能性が非常に高い。そして、感染爆発は中国で起きる可能性が高まっている」
・アメリカ人の死は中国の責任
米政府の資金援助で行われたコロナウイルス研究の過程で新型コロナが流出し、感染が世界に拡大した可能性があることに対し、アメリカの議員たちは怒りを抑えきれない。
「米国立衛生研究所は370万ドルの研究資金を武漢研究所に提供し、研究所はそのお金でコロナウイルスの研究者を募集、その後に、武漢で新型コロナ感染が発生した。アメリカ政府が何年間も、武漢研究所の危険で残酷な動物実験に資金提供を行い、それが、新型コロナ感染の世界拡大を引き起こした可能性があることを知り、むかついている」(共和党下院議員のマット・ガエズ氏)
「アメリカ人が死んでいるのは中国共産党政府の責任であることに疑いの余地はない。彼らは、新型コロナの起源を隠蔽することで、アメリカ人の命を危険にさらしている。米国立衛生研究所はすぐにアメリカ人の税金を中国の危険な研究に投じるのをやめなければならない」(共和党上院議員のマーサ・マクサリー氏)
ところで、武漢研究所に資金提供していたのはアメリカだけではなかった。
カナダも、直近では、先月、この研究所に資金提供していたことを、カナダのレベルニュースが伝えている。
カナダの研究機関は、3月初め、新型コロナと闘うための研究開発資金を同研究所に提供すると発表したという。
・海鮮市場起源はおかしい
信憑性を帯びてきた、武漢研究所起源説。
しかし、武漢研究所も中国政府も感染爆発は研究所とは無関係と主張しており、多くの専門家も関係性を否定している。
一方で、新型コロナが武漢の海鮮市場に由来するという中国政府の主張はおかしいという指摘もある。
ランセットに出された中国人研究者の論文によると、昨年12月1日に確認された最初の感染者や、最初の感染者集団の3分の1以上の人々は海鮮市場と繋がりがなく、また、市場ではコウモリが売られていなかったからだ。
また、中国政府は新型コロナの感染源に関する情報を完全に封じ込め、アメリカ人専門家に、初期の患者から採取した新型コロナの検体をまだ提供していないという。
1月11日に新型コロナのゲノムを発表した上海の研究所はすぐに閉鎖され、医者や初期に感染拡大を報じたジャーナリストは姿を消してしまったとも言われている。
新型コロナは武漢研究所発なのか?
トランプ政権がこの研究所から新型コロナが流出したという証拠を突き止めるのは難しいという声もあるが、今後の行方が注目されるところだ。
~~~
【新型コロナ】“武漢研究所起源説”研究所には米政府の金が流れていた
ヤフーニュース(2020/4/19)飯塚真紀子(在米ジャーナリスト)
https://news.yahoo.co.jp/byline/iizukamakiko/20200419-00174088/
■中国の武漢研究所、実は米国が資金
(朝日新聞デジタル 2020年5月10日 編集委員・佐藤武嗣)
https://www.asahi.com/articles/ASN5B6VLGN5BUHBI003.html
~~~
「米中争覇」の先行きを複雑にするのが、世界を襲う新型コロナウイルスの感染拡大だ。
「コロナ」は米中対立にどのような影を落とし、いかに国際秩序を変えるのか。
2018年末に始まった連載「米中争覇」は、軍事から宇宙、技術、情報戦など様々な分野で米中が激しく対立する現場を特集してきた。
新型コロナウイルスの世界的な蔓延(まんえん)に直面しても、両国は危機の克服で連携する道を選ばず、むしろ対立に拍車をかけている。
米ホワイトハウス高官が中国の情報隠しの疑いを指摘すると、中国外務省報道官が「ウイルスは米軍が中国に持ち込んだ可能性がある」との陰謀説をツイッターで主張。
これに米国は強く反発し、トランプ大統領は「中国で止められるべきだった」と自身の初動の遅れを中国に責任転嫁しようと躍起だ。
感染拡大の元凶を招いたとなれば、批判を浴び、政治指導者も窮地に立たされる。
米中の中傷合戦は「コロナ」の打撃が両国にとって深刻で、国内外の批判をかわそうともがく姿の表れでもある。
だが、感染拡大をどう防ぐか、国際社会が連携を必要とするなかでの大国間の応酬は、どの国にも利益をもたらさない。
~~~
中国の武漢研究所、実は米国が資金
(朝日新聞デジタル 2020年5月10日 編集委員・佐藤武嗣)
https://www.asahi.com/articles/ASN5B6VLGN5BUHBI003.html
■武漢ウイルス研究所(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
「2015年にアメリカ国立衛生研究所は研究の委託として370万ドルの資金援助を行うなど同研究所はコロナウイルスを積極的に研究していた」
~~~
1956年設立。
中華人民共和国国家重点実験室に指定されている。
2016年12月現在、研究所には合計266人の研究員がおり、内訳は科学研究職189名、大学院生253名(博士課程124名と修士課程129名)などが在籍する。
2015年にアメリカ国立衛生研究所は研究の委託として370万ドルの資金援助を行うなど同研究所はコロナウイルスを積極的に研究している。
2017年頃から、施設管理の面からウイルス漏洩の可能性が指摘されており、現在、武漢華南海鮮卸売市場とともにCOVID-19の感染源であるとの疑惑が上がっている。
~~~
武漢ウイルス研究所(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E6%BC%A2%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80
■ウイルス発生源「武漢研究所説」
Yahoo!ニュース 2020/5/7
遠藤誉 | 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20200507-00177451/
~~~
一方、イギリスのBBCは4月29日、<アメリカはコロナウイルス研究資金援助を中止した このプロジェクトはこれまで武漢ウイルス研究所と協力していた>と報道している。
BBCニュースによれば、ニューヨークにあるEcoHealth Alliance(エコ・ヘルス連盟)は過去20年間に渡り、25ヶ国とウイルスに関する共同研究をしてきたが、2015年からは研究経費を「オバマ政権時代の国際医療研究協力の一環」として位置づけ、アメリカ政府が国立衛生研究所経由で370万ドルを支払ってきた。
共同研究の相手には、なんと武漢ウイルス研究所も含まれており、研究テーマはこれもまた、なんと、「コロナウイルス」である。
つまり、武漢ウイルス研究所のコロナウイルス研究に関する資金の一部は、アメリカ政府から出ていたことになる。
おまけに「アメリカとの共同研究」だ。
~~~
■ウイルス発生源「武漢研究所説」
・BBCが武漢研究所へのアメリカの資金支援を暴露
ヤフーニュース 2020/5/7
遠藤誉 | 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20200507-00177451/
■ファイザー 今年の売上高11兆円超の見通し
日テレNEWS 2022/02/08
https://news.ntv.co.jp/category/international/e91b22b83f0c432c8cf27ea67faf84f1
■米ファイザー、純利益が2倍超 21年、コロナワクチン需要増
https://news.yahoo.co.jp/articles/27b781074d36f25db735b25dd8dd3bfce374f4d5
■米モデルナの売上高32倍、コロナワクチンで業績急伸
読売新聞 2021/11/05
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211105-OYT1T50106/
■ワクチン特需、米2社潤う モデルナは売上高23倍
日本経済新聞 2022年2月25日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN24EFL0U2A220C2000000/