■あまりに酷い変節漢
河野外相の答弁は過去の質疑と正反対
日刊ゲンダイ(2018/02/10)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223012
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この変節ぶりはヒドすぎる。
かつて“忖度しない男”と呼ばれた姿はもはや、どこにもなかった――。
「小型核の開発」と「核の先制使用」を打ち出したトランプ米政権の核戦略指針「核態勢見直し(NPR)」を「高く評価する」と発言し、批判を浴びている河野太郎外相。8日の衆院予算委でも河野大臣は、立憲民主党の末松義規議員に問われると「米国の核抑止は日本にとって重要」の一点張りだった。
しかし、米国の核戦略を手放しで礼賛する河野大臣の答弁は、過去の発言となにもかも真逆なのだ。
かつて河野大臣は、2014年4月の衆院外務委で米国の「核の傘」に対する政府の見解を問いただし、岸田文雄外相(当時)にこう啖呵を切っていた。
「(政府は)アメリカが言っていることを、そのまま後ろをついていくだけで、それでは、あの広島、長崎で亡くなった方に対して一体全体我々は何をやってきたのかということなんだと思います」
さらに、こう続けている。
「この核の問題に真面目に向き合って、今までの国会答弁を読み返したら、歴代の外務大臣はまともな答弁なんかしていませんよ」
「まともな答弁をしていません」とは、現在の河野外相そのものではないか。
河野大臣の“変節ぶり”を示す発言はこれだけではない。05年7月、小泉純一郎首相に対して、核軍縮を念頭にこう主張している。
「我々は、アメリカの小型兵器の開発についてもはっきりとしたメッセージを出すべきだと思います。唯一の被爆国として、我々日本は、より使いやすい核兵器の開発など絶対に認められない、そういう強いメッセージをアメリカに向けて今こそ出すべきではないでしょうか」
国の小型核について、唯一の被爆国として“絶対に認められない”と明言しているのだ。
なのに、外相に就いた途端、「高く評価する」と主張を百八十度変えている。
こうなると、人として信用できない。
「『立場が人をつくる』とよく言いますが、河野さんの場合、『立場のせいで人が崩れて』いる。結局、河野さんのやっていることは、歴代の外相と同じように対米従属しているだけにみえます」
自身の「今までの国会質問」を読み返してみたらどうか。
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■あまりに酷い変節漢
河野外相の答弁は過去の質疑と正反対
日刊ゲンダイ
2018/02/10
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223012
■熱に浮かされた河野発言で日本は「核の基地」になる?
2018年3月 4日号
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2018/03/04/post-1944.html
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「何から何までアメリカの言いなりでいいのか?」が問題提起されている。
ある議員が2014年4月の衆院外務委で米国の「核の傘」に対する政府の見解を質(ただ)し、当時の岸田文雄外相に「(政府は)アメリカが言っていることを、そのまま後ろをついていくだけで、それではあの広島、長崎で亡くなった方に対して、一体全体我々は何をやってきたのかということなんだと思います」と啖呵(たんか)を切った。
その通りだ。
「ある議員」は「この核の問題にまじめに向き合って、今までの国会答弁を読み返したら、歴代の外務大臣はまともな答弁なんかしていませんよ」と熱っぽく追及した。
その通りだ。
ところが、である。
この「ある議員」の正体は?
何を隠そう、今や「トランプ命」に成り下がった河野太郎外相である。
核軍縮の流れに逆行するトランプ米政権の核戦略指針「核態勢見直し(NPR)」を「高く評価する」と礼賛した。
これが同じ人物の発言なのだ。開いた口が塞がらない。
河野外相は熱に浮かされている。
カナダ・バンクーバーでの20カ国外相会合で「北朝鮮との断交」を訴えた。
米国一辺倒、圧力一辺倒の単純な外交戦略。
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■熱に浮かされた河野発言で日本は「核の基地」になる?
サンデー毎日(毎日新聞)2018年3月 4日号
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2018/03/04/post-1944.html
■「議論自体ありえない」 安倍元首相「核共有」発言に被爆者ら批判
朝日新聞 2022年2月28日
https://www.asahi.com/articles/ASQ2X6GG0Q2XPTIL01Q.html
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長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(82)は「(日本は)核兵器そのものをなくさなければいけないのに反している。議論すること自体ありえない」と憤った。
川野さんは2017年8月9日、当時首相だった安倍氏が長崎を訪れた際の面会で、「あなたはどこの首相か」と、同年採択された核兵器禁止条約参加に消極的な姿勢をただしたことがある。
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(81)も取材に、仮に米国の核を日本が共有した場合、ロシアや中国が核配備を増強し、日本が攻撃の対象になる恐れがあると指摘し、「議論自体あり得ず、(日本への核攻撃の)リスクが増すだけだ」と懸念した。
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「議論自体ありえない」 安倍元首相「核共有」発言に被爆者ら批判
朝日新聞 2022年2月28日
https://www.asahi.com/articles/ASQ2X6GG0Q2XPTIL01Q.html
■安倍元首相に“おまえが語るな”批判の大合唱! フジ番組でウクライナ問題にペラペラ持論
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b72925a7b4ae310e6c8f1ec2db1cfa6e83fdd68
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あれほど“対ロシア外交”で失敗しておきながら、どういうつもりなのか。
安倍元首相が27日、フジテレビの番組に出演し、ウクライナ問題について偉そうに持論を述べた。
案の定、ネット上では批判が噴出している。
<首相在任中「ウラジーミル、シンゾウ」と仲の良さをアピールして、プーチン大統領の増長に加担した責任を果たすべきなのに、まるで他人事ですね>──と、おまえがウクライナを語るな! の大合唱だ。
番組内で「核シェアリング」について論じたことに対しても、<ダメだこの人。ニュークリア・シェアリングのことちゃんと調べてないでしょ?>と批判の声が上がっている。
安倍氏は、ウクライナがロシアに侵攻されたのは核を放棄したからだ、という趣旨を語り、NATO加盟国が採用している「核シェアリング」について日本も議論すべきだと強調してみせた。
日本の国是である、非核三原則「持たず、つくらず、持ち込ませず」のうち“持ち込ませず”を放棄すべきだ、という訴えだ。
現在、核シェアリングは、NATOに加盟するドイツ、ベルギー、イタリア、オランダ、トルコの5カ国と核保有国アメリカとの間で行われている。
しかし、非核三原則を捨て去って大丈夫なのか。
軍事ジャーナリストの前田哲男氏はこう言う。
「核シェアリングは、アメリカと欧州のNATO加盟国が冷戦時代から取っている体制です。核を保有していないNATO加盟国にアメリカの核を配備している。欧州各国のパイロットは核投下の模擬訓練も受けています。ただし、核を管理する権限はアメリカにあり、有事の時、使用するかどうかの決定権もアメリカにあります。“シェア”した国が勝手に使えるわけではありません。レンタルとは違います。問題なのは、NATOの核シェアリングは、“核不拡散条約(NPT)”の締結前から存在していたということです。すでに存在していた体制だったからNPT締結後も認められている。日本の場合は、NPTに署名した後に実施することになり、NPT違反に問われる可能性があります。抑止力が高まる可能性はあるでしょう。しかし、中国や北朝鮮、ロシアといった周辺国を刺激するのは間違いない。韓国が核保有に動く可能性もあります。北東アジアの緊張が一気に高まる恐れがある。それだけにアメリカが“核シェアリング”を認めるかどうかは分かりません」
安倍氏一派は、ウクライナ危機に便乗して“敵基地攻撃”や“原発推進”を進めようとしている。
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安倍元首相に“おまえが語るな”批判の大合唱! フジ番組でウクライナ問題にペラペラ持論
Yahoo!ニュース 2022/2/28 日刊ゲンダイ
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b72925a7b4ae310e6c8f1ec2db1cfa6e83fdd68