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岸信介がA級戦犯を逃れるため米国と交わした裏取引きが!「安倍晋三首相が愛してやまない祖父、岸信介」エキサイトニュース 2015年8月17日 https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_1400/

■異次元緩和、円安が招く消費悪化リスク NIKKEI STYLE(日経新聞)2019/5/13 加藤出(東短リサーチ社長チーフエコノミスト)

 


■異次元緩和、円安が招く消費悪化リスク

NIKKEI STYLE(日経新聞)2019/5/13 加藤出(東短リサーチ社長チーフエコノミスト

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO44558330Z00C19A5000000/


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日銀が異次元緩和を打ち出してから2019年4月で7年目に入った。

円相場は異次元緩和開始前の1ドル=95円程度から円安が進み、足元では110円前後で推移している。


日銀は公式には金融政策の目的は物価の安定であって為替相場ではないとの立場だが、大幅な金融緩和が結果的に円相場の下落につながることを意識しながら政策を運営しているといえるだろう。


こうした実質的な円安誘導策が輸出企業を中心に企業収益を支え日本株の上昇要因となった面はあるが、デメリットがあることも指摘しておきたい。

 

・変化した物価への意識


「消費動向調査」(内閣府)に物価の見通しを尋ねる質問がある。

「上昇する」との回答から「低下する」を差し引いたDIがグラフの赤い線である。


これをみると、16年秋以降上昇傾向が続いている。

同調査で「1年後の物価は上昇する」と回答した世帯に物価上昇率の予想を尋ね、上昇率ごとの回答比率をまとめた表をみてみよう。


16年8月から19年3月にかけて全般に数値が高い方向へシフトしているのが見てとれる。

年率2%のインフレ目標を達成するには人々のインフレ予想の上昇が不可欠と考えている日銀にとっては、これは喜ばしい変化といえる。


このインフレ予想の背景には、日銀の事実上の円安誘導による生活コストの上昇が存在していると考えられる。

国際通貨基金IMF)が推計する購買力平価ドル円レートは18年が1ドル=98.14円で、19年は97.02円だ。


これは日米で物価がおおよそ同水準になる理論上の為替レートを示すが、近年の実際のレートは大幅な円安で推移してきたといえる。

これによる食品価格などの顕著な上昇の印象が、国民のインフレ予想に影響を及ぼしている。

 

・消費心理は振るわず


しかしながら前掲グラフの「消費者態度指数」(青い線)と「暮らし向き指数」(黄色い線)はここ最近悪化の一途をたどっている。


日銀はインフレ予想が高まれば国民は消費を拡大するはずと考えてきたが、皮肉なことに消費マインドは全く逆の動きを見せている。

収入の伸びが緩慢で家計の値上げ許容度が高まりにくい中で生活必需品の価格が円安などで上昇すると、それ以外の消費に節約が生じかねない。


これではインフレ率の上昇に弾みはつかないことになる。

変動が大きい生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価総合指数(コアコアCPI)の前年同月比は直近3カ月連続で0.4%にとどまっている。


2%のインフレ目標は相変わらず遠い状態だ。

政府は現時点で19年10月1日に消費税率を8%から10%へ引き上げる方針だ。


財政収支は人口減少と高齢化によって今後の大幅な悪化が予想されることを踏まえると、よほどの経済ショックがない限りは消費税率引き上げは延期せずに実施しておくべきだと筆者は考えている。

前回14年4月の引き上げ時は、その後に消費の悪化が長く続いた。


今回は前回ほどの打撃にはならないだろうという見方が一般的には多い。

主な理由としては(1)増税による家計の負担増をある程度和らげる措置が今回は用意されている、(2)駆け込み需要およびその反動は前回ほど大きくならない見通し、(3)前回は社会保障費負担の増加も重なっていた、などが挙げられている。


ただし、今後注意が必要なのが為替レートの動向だ。

黒田東彦日銀総裁の異次元緩和策が開始される直前の13年3月を100とした物価水準の変化を示したグラフをみてみよう。


日銀が重視するコアコアCPIは14年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた際、103前後に上昇した。

その後は非常に緩やかなペースの上昇が続いている。

 

・生活必需品の価格が上昇


一方で食料価格はコアコアCPIよりも早いペースで上昇し、14年秋に107近くに達した。

その後も上昇トレンドは続いている。


14年夏まではガソリン価格も顕著な上昇をみせていた。

つまり生活必需品が消費税率引き上げだけでなく、円安や原油価格上昇の影響も受けて急騰していたのである。


賃金の伸びが緩慢な中で生活コストが急上昇すると消費は強い打撃を受けやすい。

日銀の円安誘導は裏目に出たと考えられる。


リフレ派エコノミストは14年後半以降の原油価格下落がなければインフレ目標は達成されていた」とよく主張するが、仮に原油価格が低下していなかったら当時の消費はより悪化していたと推測される。

食料価格は最近、111~112近辺にある。コアコアCPIは105前後だ。


多くの生活者が実感してきたインフレはコアコアCPIが示しているものより高めに推移してきたといえるだろう。

米国の食料価格の推移と比べると、この6年間の日本の食料の値上げがいかに急だったかが実感できるだろう。


19年秋にかけてもし円安が進んだら、それによる生活コストの上昇が日本国民の消費マインドを萎縮させる可能性がある。

そこに10月の消費税率引き上げが重なると消費はさきに述べた一般的な想定よりも悪くなるリスクがある。


逆に円高方向に進んだら、株価の下落による逆資産効果で富裕層の消費は沈滞し得るものの、他方で大多数の消費者は生活コスト低下の恩恵を受ける可能性がある。

 

・加藤出
1965年生まれ。88年横浜国立大学経済学部卒、同年4月東京短資入社。短期市場のブローカーとエコノミストを兼務後、2002年2月に東短リサーチ取締役、13年2月より現職。マーケットの現場の視点から日銀、FRB、ECB、中国人民銀行などの金融政策を分析する。著書に「日銀、『出口』なし!」(朝日新聞出版、14年)など。


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異次元緩和、円安が招く消費悪化リスク
NIKKEI STYLE(日経新聞)2019/5/13 加藤出(東短リサーチ社長チーフエコノミスト
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