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日銀金融緩和で刷られた円の行き先が日本企業でも日本国民でもないカラクリ(Dr.苫米地 2016年9月15日TOKYO MXバラいろダンディ) https://www.youtube.com/watch?v=tvzNqO6qsGI

【PCR検査は死んだウイルスも感知】PCR検査「検査の陽性者」=「感染者」ではない…!~「ウイルスが生きているか」「死んでいるか」もわからない~


■新型コロナ「検査の陽性者」=「感染者」ではない…!PCR検査の本当の意味

週刊現代(講談社)2020.09.03 本間真二郎(医師:七合診療所所長)

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75285


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・「新規の感染者」とは、じつは単なる検査の陽性者


ここ最近の報道では、新型コロナウイルスの「第2波」とも伝えられる現在の流行に関し、8月下旬、「7月末がピークであり、新規の感染者数はゆるやかに減少している」との専門家の見方が示されています。


厚生労働省に助言する専門家組織(アドバイザリーボード)の見解です。

その根拠として、「1人の感染者が何人にうつすかを示す実効再生産数は、8月上旬の段階で多くの地域で1を下回っている」ということがあげられ、その結果、「感染は縮小している」との趣旨でした。


たしかに大筋では現在の状況はその見解に近いものにあるとは感じています。

しかし、ウイルスを研究してきたものとして、この見解とその報道の仕方には異論があります。


日本で「第2波」がきている根拠として、「検査の陽性者」を「感染者」としてとらえ、報道されていることがほとんどで、これはとてもとても重大な問題です。

私の結論から申し上げると、「検査の陽性者」=「感染者」ではありません。


報道機関をはじめ、医師や専門家がこのことを指摘しないことはそれ以上に問題といっていいでしょう。

では、そもそも「検査陽性」とはどのような状態かをまず考えてみましょう。


新型コロナウイルス感染症(CОVID-19)では、ほぼすべての国での検査はPCR検査によるものがほとんどですので、ここでは「PCR検査で陽性となった」ことの意味から説明します。

 

PCR検査でわかるのは、ウイルスが「いる」か「いないか」だけ


PCR検査での陽性とは、PCR検査で新型コロナウイルスが検出されたことを意味します。

PCR法は何を検出しているのかというと、ウイルス遺伝子(新型コロナウイルスRNA)の断片になります。


ウイルス遺伝子の断片が見つかったということは、「ウイルスが今いる」、あるいは、「少し前にいた痕跡がある」ということになります。

つまり、ウイルスの断片が残っていれば陽性になるということです。そのうえで、ウイルスの状態がどうなのかまでは、わかりません。


ここがポイントです。

PCR検査で確定できないことはいくつもあるのです。

その例を5つ示します。

 

1=「ウイルスが生きているか」「死んでいるか」もわからない。


ウイルスは「生物」ではないという考え方もあり、正式には「活性がある」との意味ですが、この記事では一般にわかりやすいように「生きている」と表現します。

PCR検査では、ウイルスが生きていなくても、ウイルス遺伝子の一部が残っていれば陽性になります。

 

2=「ウイルスが細胞に感染しているかどうか」もわからない。


PCR検査では、細胞に感染する前のただ体内に「いる」段階でも陽性になりますし、感染し細胞に侵入したあとのいずれの場合でも陽性になります。

 

3=「感染した人が発症しているかどうか」もわからない。


PCR検査では、発症していてもしていなくても、ウイルス遺伝子の一部が残っていれば、ウイルスはいることになるので検査は陽性になります。

 

4=「陽性者が他人に感染させるかどうか」もわからない。


たとえば、体内のウイルスが死んでおり、断片だけが残っている場合は他人に移すことはありません。また、ウイルスが生きていても、その数が少なければ人にうつすことはできません。

通常ウイルスが感染するためには、数百~数万以上のウイルス量が必要になります。しかし、PCR法は遺伝子を数百万~数億倍に増幅して調べる検査法なので、極端な話、体内に1個~数個のウイルスしかいない場合でも陽性になる場合があります。

 

5=ウイルスが「今、いるのか」「少し前にいた」のかも、わからない。


一度感染すると、ウイルスの断片は鼻咽頭からは1~2週間、便からは1~2か月も検出されることがあります。

これらはあくまで遺伝子の断片です。

 

・感染とは「生きたウイルス」が細胞内に入ることで、発症とは別


いっぽうで、「ウイルスに感染している」とは、どのような状態かというと、感染しているとは、通常(生きた)ウイルスが細胞内に入ることを意味します。


新型コロナウイルスは多くの場合、気道から感染します。

気道に生きたウイルスがいても、粘膜や粘液、さらにはウイルスを排出する気道細胞のブラシのような異物を排除する作用などが強ければ、排除され感染に至りません。


これらは重要な自然免疫の作用の一つです。

補足すると、自然免疫にはさらに白血球などの細胞が関係する免疫もあります。


また、生きたウイルスが細胞内に入り、「感染」したとしても、その後に症状が出るかどうかはわかりません。

細胞内に侵入しても、細胞の自浄作用などでウイルスの増殖を阻止する場合があります。


また、感染細胞が少ない場合も症状としては出ません。こ

れらの場合は発症しないことになります。


一般には、感染したが症状が出ない場合を「不顕性感染」、感染して症状が出る場合を「顕性感染」といいます。


不顕性感染という言葉はよく使われますが、新型コロナウイルスでは、「ウイルスが気道にいるが感染する前の状態」と「感染してからも症状が出ない状態」の両方を不顕性感染とひとくくりにして使われていると思われます。


理由は、これらの違いを区別できないからです。

不顕性感染では、通常症状が出ないまま(主に自然免疫系の働きで)治っていると考えられます。


通常の感染症の場合、症状が出ない場合は感染しているかどうかわからない訳ですから、病院の受診も検査も薬の服用もしないことになります。

 

・「発症」とは、症状を認める状態


それに対して、顕性感染は感染し症状を認める状態ですので、通常の感染症の場合、感染とはこの状態を指すことになります。


この状態で病院を受診し検査を受けてはじめて「感染している」といわれるのです。

では、新型コロナウイルス感染症の「発症」とはどのような状態でしょうか。


新型コロナウイルス感染症が発症するとは、「病気として症状を認めること」をいいます。

当然ですが発症している人が、感染した患者さんとなります。


ウイルスに体内の細胞内に侵入(=感染)されてしまうと、隠れてしまったような状態となり、通常、免疫系はウイルスを見つけることができずにウイルスを排除できません。

この感染してから症状を認めるまでの期間を潜伏期といいますが、この間は症状が出ないのです。


症状が出るのは、ウイルスが細胞内で増殖し、感染細胞を破壊するか血液などを介して全身に広がることにより生じます。

 

・「検査陽性者」を「感染者」とすることが問題になる理由


さて、ここからが、「検査の陽性者」を「感染者」とすることが、なぜ問題になるのかの説明になりますが、まずは、一般的な風邪のケースをあげてみます。


風邪とは、もちろん風邪の原因となるウイルスの感染により起こる病気です。

寒い冬に、素っ裸で布団もかぶらずに寝てしまったら、よほど強靭な人でなければ、間違いなく風邪をひきます。


では、冬に裸で寝たときだけ「偶然に」「運悪く」風邪のウイルスをもらっているのでしょうか? 

そうではなく、風邪のウイルスには、裸で寝ようが普通に寝ようが、私たちは普段から常に接触しているのです。


つまり、常にウイルスは気道上(のどや鼻)に「いる」のです。

しかし、正常な免疫力がある場合には、風邪のウイルスに感染せずに発症もしません。


風邪にかかったのは、冷えなどで免疫力が低下したことによるのです。

つまり、通常の免疫力がある場合は気道にウイルスがいても全く発症しないのです。


もし、ウイルスが「いる」状態(PCR検査陽性)を感染=病気としたら、風邪の場合は国民のほぼ全員が感染している、つまり風邪をひいているということになります。

つまり「検査陽性=ウイルスがいる」ことだけでは「感染といってはいけない」のです。

 

・ウイルスをもらっても感染しなければ何も問題はない


私たちは身の回りに存在する微生物と常に接触しているわけですから、ウイルスをもらっても(ウイルスがいても)感染しなければ何も問題はありません。


感染しても発症しなければいいのです。

そして、たとえ発症しても、重症化しなければいいのです。


補足ですが、これらを決めているのは、ウイルス自体ではなくウイルスをもらった側の免疫力であることも大切な部分です。


現在の日本では、「検査陽性数」=「感染者数」であり、ときには、「感染者数=発症数=患者数」としてひとくくりにされている場合が見られます。


ここは今こそ明確に区別して伝える段階にあるのではないでしょうか。

ただし誤解のないように申し添えると、私はPCR検査に問題があるといっているわけではありません。


PCR法は一般にはウイルスをもれなく見つける精度はとても高い検査になります。

繰り返しになりますが、遺伝子の一部を数百万倍から数億倍にも増やして検出しますので、理論的にはわずか1個~数個の遺伝子の断片でも検出できます。


しかし、新型コロナウイルスに対してでは、この「もれなく見つけるという能力」が低く、精度は70%ほどと推定されており、せっかくのメリットが生かされていません。

この能力が低い理由は様々なことが考えられますが、大きくはウイルス量が少ないこととウイルスが変異していることの2点になると思います。


にもかかわらず、新型コロナウイルスの検査法ととし、PCR法が世界で共通して行われているのは、他の検査法がないためという点に尽きます。

 

・陽性者が少ない状態で検査数を増やすと、間違いばかりが多くなる


検査にはある程度の間違いが必ず生じます。

まず、PCR法は、まれに間違えて、他のウイルスを持っている人やウイルスがいない人(陰性)をいる(陽性)と判定してしまうことがあります。


間違いの頻度が少なくても、数が多くなると問題が大きくなります。

とくに陽性者が少ない状態で検査数を増やすと、この間違えて「陰性を陽性」としてしまう数ばかりが多くなってしまうのです。


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新型コロナ「検査の陽性者」=「感染者」ではない…!PCR検査の本当の意味
週刊現代(講談社)2020.09.03 本間真二郎(医師:七合診療所所長)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75285

 

 

 

 


■新型コロナ感染者数「大幅水増し」疑惑報道は本当か

週刊ダイヤモンド(2020.10.7)岡田幹治

https://diamond.jp/articles/-/250443


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英米で相次いで「水増し」報道 日本でも同じ可能性はないのか


新型コロナウイルスの感染者数が大幅に水増しされているとの記事が、先ごろ米英の主要メディアに相次いで掲載された。


「PCR検査で陽性と判定された人のうち、最大90%の人は感染していないと推定される」(ニューヨークタイムズ=NYT、8月29日)

「PCR検査は非常に敏感なので、死んだウイルスでも陽性になる。パンデミック(世界的流行)の規模は過大に評価されている可能性がある」(英国放送協会=BBC、9月5日)


2つの記事はともに、一部の研究者が早くから指摘していた「PCR検査で新型コロナの感染者を判定することの問題点」を指摘している。

米国や英国と同じことが日本でも起きている可能性がある。

 

・PCR検査には限界がある ウイルスの量や増殖ぶりは判定できず


この問題を理解するには、PCR検査とはどんなものか知る必要がある。


PCR(ポリメラーゼ・チェーン・リアクション=ポリメラーゼ連鎖反応)は、ウイルスの遺伝子(DNA=デオキシリボ核酸)を増幅する技術だ(ポリメラーゼはDNAを合成する酵素、連鎖反応は連続した反応の意味)。


PCR検査は、ウイルス感染症の検査やDNA型の鑑定(遺伝子鑑定)などに幅広く使われており、発明した米国の研究者キャリー・マリスは、1993年のノーベル化学賞を受賞している。

この技術を使うと、DNAを無限に増やすことができ、ほんのわずかのサンプル(検体、試料)でもそこから遺伝情報を読み取れるようになる。


具体的なやり方は、「ウイルスの遺伝子を含んだ可能性のあるサンプル」と「遺伝子を合成する酵素」と「2本のプライマー(人工的に合成した遺伝子の断片)」の混合液を、100度近くまで温め、60度くらいまで冷まし、また70度くらいまで温めるというシンプルなものだ。


この作業は1回がほんの数分で済むが、この1サイクルで、1本の遺伝子が2本になる。

自動的に温度を上下させる機械を使ってこの作業を繰り返せば、2サイクルで4本、3サイクルで8本という具合に遺伝子が増え、30サイクルでは約10億本、40サイクルでは約1兆本になる。


新型コロナの場合は、「リアルタイムRT・PCR」という方法が使われる。

ウイルスには、DNA遺伝子を持つウイルスとRNA(リボ核酸)遺伝子を持つウイルスの2種類があり、新型コロナはRNA遺伝子を持っているので、その情報をDNAに写し取る。


そのうえで、新型コロナの遺伝子配列(中国の研究チームが今年2月3日の『ネイチャー』で発表したもの)に基づいて設計されているプライマーと参照し、陽性判定が行われる。

PCR検査では、わかることと、わからないことがある。


わかるのは、サンプル(咽喉で採取した体液や唾液)の中にウイルスの遺伝子(RNA)の断片が存在しているかどうか、だ。

存在していれば陽性、存在が認められなければ陰性になる。


だが「そのウイルスが生きているか、死んでいるか」「ウイルスの量はごく少ないか、それとも大量か」「そのウイルスは咽頭に付着しているだけか、それとも細胞膜を突き破って細胞内に入り、増殖している(感染している)か」などは判定結果ではわからない。

 

・検査の「サイクル数」を増やすと少量のウイルスでも陽性


PCR検査を新型コロナの感染の判定に使うことの問題点を日本で早くから指摘していたのが大橋眞・徳島大学名誉教授だ。


PCR検査ではサイクル数を増やすごとに、より少ないウイルスでも陽性になる。

理論的には、10サイクルだと、ウイルスが1000万個以上ないと陽性にならないが、20サイクルにすれば10万個以上で陽性になる。


30サイクルでは1000個以上で陽性になり、40サイクルになると、わずか10個以上でも陽性になるのだ。

新型コロナの場合、感染して発熱などの症状が出るには少なくとも10万個程度のウイルスが必要だから、感染しているかどうかの判定は20~25サイクルで検査するのが適切だと大橋氏は言う。


ところが、日本の国立感染症研究所のマニュアルが示す「リアルタイムPCR」は45サイクルであり、国内メーカーの3つの検査キットでは40~45サイクルとなっている。

これらを使ったPCR検査では、ウイルスが10個程度存在すれば陽性となるわけだ。


問題はそれだけではない。

PCR検査では遺伝子配列の類似性で判定するので、ここまでサイクル数を増やすと、新型コロナの遺伝子配列に部分的に類似した、病原性のない常在ウイルスが存在していても陽性になる可能性がある。


常在ウイルスは多くの人の体内に存在しているウイルスで、こうした共生ウイルスがいくつもの臓器に多数、存在していることが近年の研究で明らかになっている。

こうした実態を踏まえて大橋氏は、国内でPCR陽性者とされた人のほとんどは、咽頭に10~1000個程度の何らかの遺伝子が付着している状態であり、新型コロナ感染とは断定できないとしている。


20サイクルで検査すれば、陽性者は現在の100分の1程度になるという。

このように説明されると、陽性者の多くが無症状である理由がわかる。


大橋氏によれば、毎日、厚生労働省自治体で発表されている感染者数は実数をかなり上回った数字であり、本当に必要な対策をとるには正確な感染者数の把握が欠かせないという。

 

・NYT「米国の感染者数のうち最大90%は非感染者」


この問題を取り上げたのが、冒頭に紹介した2つの記事だ。


「検査で陽性でも、本当は違うかもしれない」という見出しのNYTの記事は、次のような内容だ

感染者だけを正しく陽性と判定するには、PCR検査で30サイクル以下にする必要があると研究者は言っているが、米国では37~40サイクルになっている。


この結果、感染者数が実態の何倍にもなっている。

たとえばニューヨーク州のある検査施設で行われたPCR検査では、今年7月、794人が陽性になったが、これは40サイクルで検査した結果だった。


同じ対象者を35サイクルで判定すれば陽性者は約半数に減り、30サイクルにすると約30%になると、内部の専門家が明らかにした。

マサチューセッツ州の検査施設の専門家によれば、40サイクルで陽性になった人の85~90%は、30サイクルでは陰性と判定される。


この記者は何人もの専門家から取材した結果、米国で陽性とされた人たちのうち最大で90%は非感染者だろうと結論づけている。

8月27日の米国の新規感染者は4万5604人と発表されたが、実際に感染しており、隔離されなければならなかったのは恐らく4500人程度だと書いている。


米疾病予防管理センター(CDC)は、サイクル数は検査キットのメーカーや各地の検査施設に任せているとしつつ、サイクル数について基準を作ることを検討中と述べている。

 

・BBC「PCR検査は死んだウイルスも感知」


一方、「新型コロナ:検査は死んだウイルスも検知」という見出しのBBCの記事は、次のような内容だ。


新型コロナの診断に使われているPCR検査は非常に敏感なので、死んだウイルスの破片でも陽性判定が出ることがわかった。

これは英オックスフォード大学EBM(根拠に基づく医療)センターがこの問題についての25の研究のエビデンスを調べた結果、明らかになった。


このことはパンデミックの規模が過大に評価されている可能性を示していると、科学者たちは語っている。


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新型コロナ感染者数「大幅水増し」疑惑報道は本当か
週刊ダイヤモンド(2020.10.7)岡田幹治
https://diamond.jp/articles/-/250443

 

 

 

 


■なぜ検査数発表しない?

日刊ゲンダイDIGITAL 2020/04/23 ラサール石井

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/272272


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毎日ニュースを見ていて不思議なことがある。

感染者数だけで検査人数が発表されないのだ。


検査数も毎日一定数ではない。

つまり感染者の数は検査の数でいかようにも増減することになる。


これでグラフが右肩上がりに上がったとか言うことに意味があるのだろうか。

都のサイトを見れば、4月16日の検査人数は約480人でその日の感染者数は約150人。ほぼ3分の1だ。


だからといって実際の感染者が国民の3分の1というわけではない。

感染者の割合が多いのは当たり前で4日以上熱がなければ検査してもらえないからだ。


陽性っぽい人を検査するのだから当然感染者の割合は多くなる。

これでは国内の本当の現状を反映していることにはならない。


ならば何のためのグラフなのか。

死者数が少ないからまだ大丈夫という人がいる。


しかしまた資料を見ると、肺炎の死者数が東京都だけここ何週かぐんと増えている。

この肺炎の死者の中にコロナによる死者は含まれていないのだろうか。


これもわからない。

世界10カ国以上の国がコロナに向けての協力の声明を出したり、ワクチン共同開発を宣言したりしているが、日本は全く蚊帳の外だ。


仕方ないだろう。

そのための信頼に足る統計を持たないのだから。


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なぜ検査数発表しない?(日刊ゲンダイDIGITAL 2020/04/23 ラサール石井
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/272272

 

 

 

 


■コロナ報道「煽りにはもうウンザリ」、ニュースの中身を吟味してみた

週刊ダイヤモンド 2020.3.25 木原洋美:医療ジャーナリスト

https://diamond.jp/articles/-/232629


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新型コロナウイルスに関するニュースが氾濫する中、テレビのワイドショーをはじめ、刺激的な報道も少なくない。


「もううんざり」という人も多いだろう。

ここで改めてコロナ対策の政治的な判断や報道の仕方について考察してみた。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

 

・治療法が確立されるにつれて致死率は0.7%まで低下している


3月12日、「アメリカで新型コロナウイルス対策の陣頭指揮を執る専門家が、ウイルス感染による死亡率について『インフルエンザの10倍』とする分析結果を明らかにしました」というニュースが、テレビやネットでがんがん流された。


この分析は、季節性インフルエンザの致死率が0.1%なのに対して、新型コロナウイルスの致死率は1%(WHOはおよそ3%としているが、感染していても、無症状であるために検査を受けていない人が多数いるであろうことに鑑みた数字)であるという推定に基づいて算出されたものなのだが、「この発言をどう捉えたらいいのか」という解説は一切ないままだったから、多くの視聴者は、ただひたすら「コロナは怖い。インフルエンザの10倍も死ぬんだ」と恐怖心を新たにしただけだったのではないだろうか。


アメリカ政府高官は、くだんの発言を、「感染拡大の抑制に米国は真剣に取り組まなくてはならない」と警告するために行ったわけだが、日本のメディアが、これをそのまま流すことにどれほどの意義があるのだろう。

3月24日12:00時点での日本におけるPCR検査を受けた人の数は2万4430人。うち陽性者は1128人、死亡者数は42人で、WHOの発表とほぼ同じ数字だ(厚生労働省発表)。


しかし、WHOと中国が合同でまとめた「コロナウイルス病 2019(COVID-19)に関するWHO-中国合同ミッション報告書 2020年2月16-24日」によると、「全体的な致死率は、場所と伝播強度によって異なる(武漢での 5.8%に対して、中国の他の地域では 0.7%)。

中国では、 全体的な致死率は時間の経過とともに減少して、2月1日以降に発症した患者では、0.7%になった」という。


致死率が減少した理由について合同ミッションは、「アウトブレイクの経過中に治療の標準化がなされたことに注目」している。

ということは、今後、治療方法が確立されていけば、致死率はさらに低下していくに違いない。


ちなみに「重症化および死亡のリスクが最も高いのは、60歳以上で、高血圧、糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器疾患および癌のような基礎疾患をもつ人達」で、「致死率は年齢とともに増加し、80歳以上で最も高い値を示す(致死率21.9%)。基礎疾患がないと報告した患者の致死率が1.4%であったのに対し、基礎疾患のある患者ではより高く、心血管疾患の人は13.2%、糖尿病は9.2%、高血圧は8.4%、慢性呼吸器疾患は 8.0%、癌は7.6%であった」という。


つまり、「インフルエンザの10倍」という致死率は、時間の経過とともに低下しているし、年齢、基礎疾患、感染・発症した地域ごとに異なる。こうした情報を知らせないまま一律に恐怖を煽るのは、正しいことなのだろうか。

 

・日本人全員が「PCR検査」を希望しているのではない


首を傾げてしまう報道は他にもある。「PCR検査」についてだ。


「受けたいのに、受けられない」「医者が必要と判断して保健所に相談しても断られることがある」「疑わしいのに検査が受けられないと、他者に感染させそうで怖い」という批判が繰り返しなされていたが、まるで世の中の全員が、すべての体調不良者にPCR検査を受けさせたがっているかのような伝え方に違和感を覚えている。


そんな中、3月11日、ソフトバンクグループの孫正義氏がツイッターで「簡易PCR検査の機会を無償で提供したい。まずは100万人分」と発信し、多くの人々が孫氏に向けて「医療崩壊を招くからやめてほしい」などと翻意を促したことが話題になった。


ほどなく孫氏も「評判悪いから、やめようかなぁ。。。」と撤回したことで事態は収拾されたが、冷静な判断ができる人が結構大勢いることにほっとした。

PCR検査については、いくつかの問題点が指摘されている。


一つは、無症状・軽症の患者まで広くPCR検査を実施すれば、軽症の患者で病床が埋まって重症者の救命が危うくなっている韓国のように医療崩壊が起きてしまうのではないか、という懸念だ(PCR検査を広く実施したことによる「医療崩壊」はイタリアでも起きている)。


しかし一方で、韓国の新型コロナウイルスによる致死率は世界平均と比べても日本と比べても低いことから、検査で早期発見できた結果、感染者数は増えたとしても、治療によって致死率を下げることには成功しているのではないか(医療崩壊ではない)という見方もある。


どちらが正しいのかは、もう少し時間がたってみなければわからない。

もう一つ、検査の精度があまり高くないことも問題視されている。


1回目の検査では陰性だったのに、体調が悪くなって再検査をしたら陽性になったということが起きている。

そうなるともう、検査で「陰性だ」と出ても安心できないし、逆に「陽性だ」となっても信じていいのかが危うくなる。


感染していなかった人まで、病院に行ったことで感染のリスクに晒される可能性もあるだろう。

ゆえに、決して万全ではないPCR検査にこだわって医療崩壊を招いては元も子もない。


厚生労働省や専門家会議が述べているように、熱が4日以上続いている、感染者との接触歴があるなどの基準に従って、優先度の高いグループから実施している現在のやり方がちょうどよいのではないか、という意見が現在は増えている。

 

・真剣に「人命」を守りたいなら学校閉鎖の優先度は低い


新型コロナウイルス感染症対策のため、全国の小中学校、高等学校、特別支援学校が3月2日から一斉休校を余儀なくされている件をめぐる報道も、だいぶ偏っているように見える。


医療や教育の現場からは「一斉休校の要請は唐突にして時期尚早」との声が多数聞こえてくるのだが、テレビ、特にワイドショーでは「仕方ない」という声に加え、「外出できない子どもや親のための支援が企業や芸能人によっていろいろと行われている」といった「美談」の報道ばかりが目に付く。


本当に必要なのは、そういった「支援」を報道することなのだろうか。

医療情報専門サイトの「m3.com」では、大阪府の小児科医が次のように述べている。


〈今の時点で『子どもが感染拡大の主体である』という報告は世界のどこにもありません。(中略)患者数の多い中国のデータをもってしても、「子どもたちから高齢者に感染させてはならないから、学校の全国一斉休校を」というのは無理がありますよね。インフルエンザの場合は、学校から感染拡大して子どもが家に持ち帰ってしまうということが分かっていますが、新型コロナウイルスの場合はそうではないようだということが、今までのデータから明らかです〉


また、公立病院のある医師は休校の2月28日、自身のSNSに次のように書き込んだ。


〈「全国の小中高 臨時休校要請」で、医療現場も大混乱になりつつあります。子どもを育てながら働いている人は、日本では医療現場が最も多いのではないでしょうか?医師、看護師、薬剤師、理学療法士作業療法士臨床心理士ソーシャルワーカー、栄養士、医療事務など、女性の比率は極めて高いです。実際、私の部署では、女性の比率が80%を超え、半数が子どもを抱えています。彼女たちが、「このままでは仕事に来ることができなくなるかも」と危惧しています。医療職についているもののほとんどは、モラルが高く、仕事に誇りを持ち、患者さんを助けることを使命と考えています。それなのに、職場を放棄しなければならなくなる状況に追い込まれたら、彼女らの士気の低下は…私は疫学や感染症の専門家ではないので、この措置の適否は解りません。しかし、サポート体制を作らずにただ要請するだけでは、コロナウイルスに立ち向かうべき最前線の医療現場が崩壊してしまいます。「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」〉


2人のドクターの意見に賛成だ。

一斉休校の影響はとてつもなく大きいのに、感染拡大予防効果のコスパは相当低い。真剣に「人命を守る」ことを考えているのなら、閉鎖要請は高齢者や持病のある人たちが集う可能性が高い場所から優先的に行うべきなのではないだろうか。


第一、社会はつながっている。一斉休校によって病院の人手が不足し、現場で踏ん張っている医療関係者たちが疲弊し、免疫力が下がって感染・発症し、病院閉鎖に陥る病院だってないとは限らない。

 

・怖いのは健康被害よりも風評被害と差別


ところで、多くの人が本当に恐れているのは「コロナウイルスに感染して生命を奪われること」だろうか。

違うと思う。


60代以下の持病のない人々は、これまで発表されてきた報道を信じ、仮に感染したとしても「自分は死なない」と思っているはずだ。


「ただ、高齢の親とか、免疫力のない人にうつしたら大変」

「万が一感染した場合、世間に知れるのが怖い。会社は倒産するかもしれないし、家族も差別されるかも」

「軽症で、ほっといても治るなら、自分は病院には行きたくない。コロナだと分かったら、面倒なことになるから」


本音はそういったところだろう。

怖いのは加害者になることと、風評被害等によって不当に差別されることなのだ。


例えば、平成から令和に変わる直前、感染症医療の専門家にインタビューをした際、新型インフルエンザの話になった。


「あの時、海外から戻ってきて感染が判明した人たちが、ひどいバッシングを受けました。感染してしまった人たちは悪くないのに叩かれた。正直に申し出てもらうことが水際対策では一番重要なのに、バッシングされると思ったら、できれば隠したいと思う人が出てきてしまいます。感染症の蔓延を防ぐには、不当な差別を防ぎ、感染者の人権を守ることが重要です」(感染症専門医)


今回のコロナ騒ぎをめぐっても、「クルーズ船に乗っていた」とSNSで名指しされた経営者の会社の売り上げが減少したり、倒産の危機に陥っているというニュースがある。「この国難に、自粛しないのは非国民」と自粛を強制する風潮も怖い。

コロナウイルスとの戦いが長期化しそうな今こそ、専門家の英知を活用し、「勘」や「面子」「独断」によらない政治判断を望みたい。


また報道も、ネガティブな内容を報じる際には、冷静になれる解説を必ずつけるようにしてほしい。


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コロナ報道「煽りにはもうウンザリ」、ニュースの中身を吟味してみた
週刊ダイヤモンド 2020.3.25 木原洋美:医療ジャーナリスト
https://diamond.jp/articles/-/232629

 

 

 

 

 

 

 

 

■【えっ!ワクチン接種した人のほうがコロナになりやすいの?】

ワクチン2回の陽性率、半数世代で未接種上回る 厚労省再集計で判明

日経ビジネス 2022.6.1 上阪欣史:日経ビジネス副編集長

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00454/053100005/

 

 


■コロナワクチン、未接種より接種済みの人の感染率が高くなっているのはなぜか

「逆転現象」の原因を考える

Japan Business Press 2022.6.26

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/70676

 

 


■『2回ワクチンを接種した人の間で、南ア型変異株の感染率が不釣り合いに高い』

南ア変異株、ワクチンの免疫すり抜ける恐れも=調査

 

朝日新聞(2021年4月12日)

 

https://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN2BY0V1.html

 

 


■「イスラエルでワクチンを受けた人、8倍変異株に感染しやすい」テルアビブ大学の世界初のデータが怖すぎる

TOCANA(2021.04.22)

https://tocana.jp/2021/04/post_206463_entry.html